カエデの手腕

「「エテル」」

意気消沈しているエテルにカエデとアリアは声を掛ける

「っ!!」

それにエテルは

パチン

「「っ!」」

「うるさい!」

怒りに顔を染める

「、、、エレボスの悪魔契約を預かってるって、、、そんなことできるのか」

「そんなことして大丈夫なの?」

そんなエテルに2人は城門で聞いた話から心配そうにそう問う

「、、、」

しかしエテルは一切口を開かない

「仲間でしょ!頼ってよ」

アリアがそう言うと

「、、、たまたま進む方向が同じだっただけの同行者。そして2人は勇者の仲間の証明として目に華の紋章が浮かんでる、、、つまり悪魔術師である私の敵だよ」

エテルはそう冷たく返した

「っ!」

「、、、」

それにアリアは悲しそうにカエデは「なるほどね~」といった顔に染める

「さて?エテルちゃんをこれからどうするかよね」

そんな中フレデリカがエテルに近寄りながらそう声を掛けてきた

「っ!!!」

「あの!エテルちゃんのこと許し

「無理だな。まずエテルのやらかしたことがかなり重いし、、、それにエテルはただの悪魔術師じゃない。あの感じ大罪司教に目を付けられてる重要な立場だ、、、どっちも即座に捕える理由になる」

アリアの助命にカエデがそう切り捨てる

「カエデちゃん!」

「流石にごまかしが効かない、、、それで?フレデリカさんはどうするおつもりで?」

悲痛なアリアの叫びを無視してカエデはフレデリカにエテルの処遇を問う

「う~ん。一先ず今直ぐにベルフェゴールの契約を破棄させないと、、、その後はどうしようかしらね。更生のためにと他人と触れ合わせるとエテルちゃん確実に問題起こしそうだし、、、捕らえておくのが一番無難ね」

そしてそう答えた瞬間

キン!!

「何の真似かしら?」

「仲間に手を出されそうだったので」

カエデが閃光の如き速さで鞘から刀を抜いてフレデリカに切りかかったのである

「だから仲間じゃ

「うるさいわね。惨めに負けた分際でギャー、ギャー喚くんじゃないわよ。私達が仲間と言ったら仲間なのよ」

エテルの言葉を切り裂いてカエデはそう返した

「っ!」

「カエデちゃん!」

「この駄犬は私が責任をもって育てます」

「駄犬、、、」

「、、、いやだと言ったら?」

「ヤマトへの神聖教の促進がとんでもなく難航していると聞いていますが?そんな中私が色々と騒げばそれがさらに難航すると思いますが?」

「、、、責任を取れなかったら私個人がお母さんにこのことで詰めるわよ」

「話し合い終わりということで」

「ええ」

そうしてなんともあっさりとエテルの処遇が決まるのであった

「す、すごい」

その鮮やかさにアリアがそう感嘆の声を漏らす

「やる時はとことんやれ、、、私のお母様の言葉よ」

「でしょうね。似たようなことをカグラもやっていたわ」

「ほへー」

「か、勝手に話を!」

「「駄犬がキャンキャン吠えるな」」

「っ!!」

「それにして怠惰系譜の悪魔と契約しているとは想像していたけど原初と契約しているとはね、、、仮契約とはいえかなりヤバいわね」

「まー、本契約される前で、、、本契約できる物なんですか?」

こうしてカエデの手腕によってド派手にやらかしたエテルの処遇は客観的に見れば良いものに落ち着いた




ドカン!!!!

わけが無かった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る