ユグドラシル事変

「おいおいおい?!嘘だろ?!」

地上に上がったエレボスは思わずそう叫んだ

エレボスの視界に映る景色は

「悪魔教団にユグドラシル兵、そして母さんが戦ってる、、、街が滅びかねないぞ」

街が燃え盛り破壊されて行く姿であった

(早くどうにかしないと街の住民が滅びる)

エレボスはそう焦ると

「エテルだ。エテルとさえ合流出来れば」

エテルを探し始まる

(どこだ?!どこだ?!恐らくこの神樹を目指しているはず、、、っ!)

「居た!」

そして見つけた

(エテル!って?!その後ろに居るのは母さん?!)

エテルは神樹へ向かってきているがその後ろからは文字通り稲妻と化して襲いかかっていた

「それにこのまま進んだら!」

さらにエテルの進行方向には

「強欲の大罪司教マモ」

まだ成り立てとはいえ大罪司教が1人マモが居るのである

「光と闇の両方から挟まれる?!」

(流石に不味いな、、、こっちから向かうしかない)

そう考えエレボスは歩を進めようとする

だが

「エレボス君!?」

桃髪桃眼の少女が声を掛けてきた

そしてそれは

(アスモ?!)

確実にこの戦場にいるであろう色欲の大罪司教アスモの特徴そのままだった

チャキン

「アスモ!!」

エレボスは黒牙を抜き殺意を露わにして少女に向き直る

そしてそこには

「ちょ?!ちょっと?!私より私。スモアよ」

エレボスの姉エリンの親友であり、幼馴染に等しいエクレアの先輩でありフレンの唯一の友人であり姉であるスモアが居た

「あれ?スモアさんか!」

そのことに気づくとエレボスは刀を鞘に戻そうとする

「なんで逃げ出せてるの?まさかさっきの爆発は、、、ひとまずここで捕らえる!」

しかしスモアはフレイヤ側、つまりユグドラシル兵に比類する存在 当然エレボスを捕えようと双刀を構えた

「おいおい?!勘弁してくれ!」

そんな状況に思わずエレボスはそう叫ぶ

(魔力量1200万か、、、刀剣融合すれば勝てるな)

「刀剣融合!」

そうしてエレボスとスモアの戦いが始まらないのであった



「、、、」

(あのエテルって子がベルフェゴール様の契約をエレボスから預かっている。ということはあの子さえ止めれば最悪は防げる)

ユグドラシルの壁門と神樹のちょうど中間地点でエテルを見るマモはそう考え込む

「今回の一件。勝ちの絶対条件はベルゼさんの捕縛。必要条件はエレボスの捕縛。ベルゼさんはこの国の女王がある程度潰してくれるはず。その後はカタリナちゃんかフェルトさんがとどめを指す。エレボスももう一方が捕らえる。つまり私は保険、、、不測の事態が起こらない限りはただの暇人。そしてそれはつまり私の仕事は私が暇であること、、、そのためにもエテルっていう謎の女の子をここで止める」

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