フレデリカの過去 幼少期編

「フレデリカと出会ったのは私がエモクロアの東、、、セラフとの国境付近を一人で歩いていた時に血まみれのフレデリカと出会ったのが始まりよ。そして私はまだ10にも満たなかった幼いフレデリカを転移魔法でユグドラシルへ連れて行って治療したのよ。その時はまさかフレデリカがエルピス家の長女ってことは知らなくてね。後々大問題になるなんて思わなかったわ」

「母さんが血まみれで、、、というかそんな小さな時から関係があったんですね」

エレボスは驚いた様子でそう言う

「ええ。そして治療が終わった後に話を聞いてみれば{家出してきたんだよ。エルピス家なんだからとかめんどくせぇ。悪いんだけど匿ってくれね?}なんて言い放って来たのよ。さすがの私も顔を青ざめさせたわね」

フレイヤは当時のことを思い出して笑う

「もちろん私もそんな爆弾抱え込めるか!って思ってセラフに連絡しようとしたけど、、、ふとフレデリカの目を見たら昔の私とそっくりでね。立場と責任に雁字搦めででも外の世界に憧れを持っている。そんな姿が本当にそっくりでそしてその時私を助けて外に連れ出してくれた人達を思い出してね。私はフレデリカを匿うことにしたの」

「なるほど」

エレボスは2人の始まりを聞いて頷く

「ただ、匿うといってもずっとは無理。だから私はフレデリカに何がしたいと聞いたの。そしたらフレデリカは{世界を旅したい}って言ったのよ。フレデリカの立場的にそれは難しい、、、フレデリカの夢を叶えるための障害は何かを考えて私はその方法を考えついた。そして私はフレデリカにこう言った{誰よりも強くなって誰に止められないようにすれば良い}ってね。そして私がそのための力を付けさせてあげるってね」

「、、、冷静に考えると大国の女王が絶対にやっちゃダメな行動ですよね、、、下手したら戦争になってたかもしれない」

エレボスが苦笑いを浮かべてそう言うと

「部下や友人とかの知り合いからブチ切れられたわよ、、、2人だけ納得して応援してくれた奴が居たけど」

フレデリカも苦笑いを浮かべてそう返した

「誰なんですか?」

「1人は私の一番弟子。そしてもう1人はこの世界で最も馬鹿な奴よ。本当に本当に馬鹿なね」

エレボスの問いにフレイヤはただそう返した

「まー、そんな2人の後押しもあって私はまず最初にセラフにフレデリカが居ることを伝えたわ」

「え?!」

「私は世界で唯一、転移魔法が使えるからセラフまで転移してフレデリカをエモクロアへ一緒に飛ぶんで鍛えてまたセラフに戻すっていう手段を取ることが出来るから下手に問題を大きくせずに終活させることにしたのよ。そうして私は首脳会談をしようとセラフに持ちかけてフレデリカと一緒にセラフに言って着いたその夜に転移場所の登録を済ませて形だけの会談を終わらせたらフレデリカに場所と連絡が取れる魔道具を渡してエモクロアへ戻った。そしてそこから7年間その方法でフレデリカを鍛えたのよ」

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