奴隷

「サフラン王国のこと調べてみるか」

(図書館とかあるだろうしそこで文献でも探せば良いか)

エレボスがサフランへの足を進めるための準備をしようとそう考えると

「あ、、、この国で調べるのは無理です」

フレンがバツが悪そうにそう言った

「え?なんで?」

エレボスがそう聞くと

「お母様がサフラン王国のことを毛嫌いしていて、、、文献とか全く無いんです」

フレンはそう返した

「なんで毛嫌いを?」

「奴隷制ですよ。奴隷制があるあの国をお母様は嫌悪しているんです」

フレンはフレイヤがサフランを嫌っている理由を話した

「なるほど」

(前世の黒人奴隷みたいな感じか?)

「具体的にはどうゆうシステムなんですか?奴隷制って」

エレボスがそう聞くと

「奴隷って言っても3種類あるんです。

 まずは職業奴隷。これは職業として奴隷という働き方を選んだ人を指します。もちろん最下層の仕事ではありますが全ての法が適用されますし、職業なので給料も出ます。

次に借金奴隷。これは借金を返せなくなった 人間が奴隷として身を売り働かされる事です。職業奴隷と違って奴隷法しか適用されません。ただ人として扱われますし働いて稼いだお金で借金を返せば自由な身です。まー、そのまま働き口が無いことが多いので職業奴隷に流れる方が多々ありますが。

 そして次は犯罪奴隷。これは犯罪を犯した人間が国の名の下に奴隷として扱われることです。刑期の間、人間として扱われなくなりますし最悪死にます。そしてほぼ確定で刑期を終えても職業奴隷に流れます。働き口が皆無なので」

フレンの説明が終わると

「なるほどな、、、うん」

(全面的に前世よりはマシだな)

エレボスはそう感じた

(というかこんな異世界よりも酷い事やってたとか前世怖)

そしてそんな事をエレボスが考えていると

「ここまでが表向きの奴隷の話です」

フレンはそう言った

「表向き?裏向きがあるのか?」

「サフランの裏社会には誘拐奴隷と牧場奴隷という醜悪な奴隷の種類があるんですよ」

「ん?誘拐奴隷は想像が付くが牧場奴隷ってなんだ?」

「まず一応話しておくと誘拐奴隷は誘拐された人間がそのまま借金奴隷として生活させられる事を指します。サフランには奴隷の流通や管理を円滑にするための奴隷派遣の商会がいくつかあるのでそこに強制的に所属させられるんです。誘拐奴隷は普通に犯罪らしいのですが上手く誤魔化しているそうです」

「うん、想像通りだった、、、むしろそれより酷い」

エレボスは顔を顰めてそう言う

「そして牧場奴隷ですけど、、、簡単に言うと奴隷に子供を繁殖させてその子供を誘拐奴隷と同じシステムで働かせるんです。しかしも繁殖の方法も、慰め物だったり闇風俗で働かせたらと酷い物らしいです」

「っ!」

(前世でも流石にそのレベルはかなりのものだぞ?!エグいな、、、)

「そりゃー、関わりたく無いよな」

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