ロマノフ

{そう言えばワァラクはなんで娘の魂を補完できたんだ?}

「え?あー、ワァラクの固有魔法が時間停止だったからそれでどうにかしたんじゃない?」

ハジメのふとした疑問にエレボスはそう答えた

{あー、なるほどね、、ん、時間停止?}

時間停止という言葉にハジメは引っかかる

そして

{、、、確認なんだけどワァラクの家名ってじゃないよね?}

ドンピシャでそう聞いてきた

「え?なんでわかったんだ?」

{、、、エレボス君。とんでもない爆弾を抱えてるね。まー、頑張って}

そうしてハジメは念話を切った

「え、えー、、、嘘だろ」

(ロマノフの件ってそんなにやばいのか?)

エレボスは1人になってそう戦々恐々とするのであった



「あ!起きたんですね!」

少し時間が経ち部屋にフレンが入ってきた

「ああ。力を使いすぎて全身がボロボロだけどどうにか」

「お母様とお医者様曰く1週間もすれば治ると」

「了解」

(1週間か、、、そう言えばエテルはいつぐらいに辿り着くんだ?)

エレボスはエテルの到着を待つ身のため気になる

「というか、、、エテルと合流したらどうするかな」

そしてこれからの動きを考える

(俺は旅をしながらロマノフ・アリア探し出さなければならない。ヤマトからここまでは逃げたりする以外何もできなかったからな。やっと本当の意味で旅が出来るだ)

「目的もあるんだし面白い旅が出来そうだ」

エレボスはこれから起こる旅の予感に笑みを浮かべた

「目的?エレボスさんの旅の目的はなんなのですか?」

フレンがそうエレボスに問う

「少し前に倒した敵の娘に会いたいんだよ。その敵を倒した時に思うところがあってそいつの魂を俺が今補完してるんだ。そして娘を見つけたら一度でいいから合わせたいなと思ってな、探したかったんだよ。仲間と合流さえできれば自由に動けるからな」

そしてエレボスなそう返した

「その娘の名前ってなんなんですか?」

「え?あー、」

(言っていいのか?まー、問題ないか)

エレボスは話しても問題ないと考え

「ロマノフ・アリアらしい。孤児院に入れたから家名は違うかもしれないけどな」

話した

そしてその瞬間

「え?!!」

フレンは唖然とした

「え、、、ロマノフ・アリアって、、、サフラン王国の女王ですよ」

そしてそうエレボスに告げた

「うそだろ、、、」

エレボスは大きく驚愕する

(女王様だったのか、、、ロマノフの娘)

「でもおかしいですよ。孤児院に居たなんて、、、王族はしっかりとした血筋がありますし。そもそもアリア女王の父君と戦ったって、、、いくらあのカルト様でも人間が1000年以上生きてるなんてありえないですよ」

「え?1000年」

しかしフレンの言葉に直ぐに落ち着きを得る

「あ、違うわ。あいつは120才くらいって言ってたし。時系列が合わなすぎる」

そうエレボスが倒したロマノフは120歳程度のショタオジであり、1000年も生きているバケモノでは無い

「ならなんで同姓同名を?」

「知らん。ただ、、、次の行き先が決まったな」

そう言いながらエレボスは南を見るのであった

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