秘密
「エクレアの奴えげつないな」
エレボスがそう呟くと
「本当にえげつないのはこれからよ」
スモアがそう言った
「え?どういうことですか」
「まずエレボス君のお姉さん、エテルとエクレアちゃんはなんだかんだライバル同士だった」
「ええ。それは聞いています」
「エクレアちゃんは学園で2番目に強かった。なのに貴族社会じゃ馬鹿にされていた。商会の件もあるのにおかしいとは思わない?」
「っ!確かに」
エレボスは気が付く 武力も知力も示したのにもかかわらずエクレアが馬鹿にされているという不思議に
「なんでだと思う?」
そしてスモアはそう聞いた
「、、、知力を隠した?情報を偽造した?」
「正解。正直私が知る限りエクレアちゃんは勉強は出来たけど狡猾さは一切なかった。いや、1回だけ、、、その片鱗は見たことがあったわね。話が逸れたわね。あの子は知力を隠していた。では何で?力を隠したかった理由は何?」
「、、、何なんですか?」
エレボスは問う
そして
「私もフレイヤ様もわからない」
そうスモアは答えた
「え?フレイヤさんも知らないって、、、エクレアすごいな」
「だからエクレア商会と繋がりがあるって言うことが国1つ救ったことと同じくらい大きいのよ。この後に出てくるデザートのメーロンはエクレア商会から取り寄せた物らしいわ。大国の食卓にまで食い込んでいるなんて、、、フレデリカの後継者はすごいわね」
フレイヤはお手上げといった様子でそう言うのであった
しかしフレイヤは知らなかった。メーロンどころか今日の晩餐の全ての素材がエクレア商会から取り寄せられたものだということを
「あのお母様。先ほどから聞くにエレボスさんはフレデリカ叔母様の息子というだけではないように思えるのですが、、、エレボスさんはいったいどういうお方なのですか?」
食事がデザートだけになったところでここまで会話に入れなかったフレンがそうフレイヤに聞く
「エーテル王国の大公爵であるヘルメス家の長女を救い、極東の島国であるヤマト皇国を国ごと救ったりとすごい軌跡を歩んできているのよ。まさに英雄、勇者という名がふさわしいそんな存在よ」
それにフレイヤはそう答える
「す、すごい!!俺も旅に出てみたいです」
「「え?」」
(い、今俺って言わなかったか?というかすごい野性的な、、、)
エレボスに加えてフレイヤも思わず固まる
「あっ!」
「「、、、」」
そして食卓に静寂が満ちる
「食事が終わったらエレボス君、フレンにこれまでの旅について話してあげてくれない?」
そんな静寂をスモアが断ち切った
「え?!あ、良いですよ!」
エレボスも流れに乗せられ了承する
「よかった。私も聞きたいけどこの後フレイヤさんと話さないとだからね。2人で楽しんできなさいフレン」
「は、はい!」
フレンは嬉しそうに了承した
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