4つの光と3つの闇の歴史 5
サフラン王国に戻った少女は驚愕した。何故ならば至る所にみすぼらしい服を着た痩せこけた獣人が居たからだ。しかしそれはサフラン王国民ではなかった。ではその銃人たちはなにか。それはバビロニアに暮らしていた獣人たちであった。「なんでこんなことに」と少女が呟くと青年は答えた「1年半前にサフラン王国とセラフ神聖国の連合軍がバビロニアを滅ぼしたんだよ。そしてセラフ神聖国主導の元バビロニア住民を奴隷にしたんだよ」と。
少女は王宮へ向かった。行方不明になっていたとはいえ1年半程度だ。すぐに王女だと門番や周りの住民が気が付き少女は王宮に入ることができた。そして青年は少女について行かなかった。
母親と再開した少女は絶句した。優しかった母親の笑みは傍若無人な王の薄汚い笑みに変わり座る玉座はバビロニアの領主そのものだった。「何故奴隷なんてむごいことを!」と少女が言うと母親は「家畜を飼うことに問題が?」と返した。そこで少女は絶望した。そんな少女に追い打ちをするように母親はなんと赤子を少女に見せた。そして「貴方の妹よ」と少女に告げたのであった。そしてその瞬間少女は自分の家族が消えたのだと気がついたのであった。
少女は逃げようとした。しかし母親はそれを踏まえて許さず自らの力で少女を拘束し冷たく狭い牢に監禁した。少女は涙を流した。家族が失われたことも悲しかったが何よりもセラフ神聖国主導とはいえ優しかった母親が奴隷制というあまりにも酷い法を作ったことがあまりにも悲しく辛く信じたく無いことどであった。そしてそんな少女の涙を牢で流していると牢の外になんとあの青年が居ました。青年はこうなることを予感して少女と一度別れていたのです。青年は少女を救い出すとそのまま国を出ようと少女を抱えて走り出しました。しかし運命は2人が逃げ出すのを拒みます。あと少しで王都から出れるというタイミングでなんと勇者が現れました。
勇者は「諦めろ。真正面からじゃ勝てるわけないだろ!」と泣きそうな顔で言いました。勇者だってこんな事はしたくなかったのです。しかし青年はその事に気がつきませんでした。もしここが気がついたいれば未来は変わったかもしれません。しかしその未来はありませんでした。
結論、青年は勇者に大敗しました。ただし最後に1撃だけ撃ち込んだ魔法によって勇者は負傷することとなりました。しかしそれだけです。それで終わりでした。しかし2人を襲う悲劇はこれで済みませんでした。
追手の聖騎士や兵隊が2人を取り囲んだのです。絶対絶命の状態。青年の心には絶望と諦めがありました。
ドカン!!
そんな中、勇者の体に白く輝いた炎の球が当たりました。そしてそれは勇者を一撃で昏倒させるほどの威力でした。そんな魔法を放ったの純白色の尾を9本生やしと狼の耳と牙を持った少女でした。そして少女はそのまま聖騎士や兵隊、、、さらには王都全土を炎で焼き尽くしました
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます