4つの光と3つの闇の歴史 4
翌日の夜、約束通り勇者は少女を迎えに来ました。
しかし別の人間も少女を迎えに来ていました。迎えに来た勇者の背後から純白毛の狼種の獣人の青年が襲い掛かり勇者を倒すとそのまま少女を誘拐していきました。その青年の正体はバビロニア領主の1人息子であった。青年は領主である父親の命令で少女を攫おうとしたのだが勇者には勝てないと悟り不意打ちを選んだ。こんなことができるぐらいには青年は無駄に賢かった。だからこそパンドラの箱を開けてしまうことをまだ誰も知らなかった
そしてバビロニアに連れていかれた少女はそのまま牢に捕らわれた。しかし少女はその生活に一切の苦痛を感じなかった。牢の環境は自由出れない以外は住んでいた王宮の自室と変わらないどころか本など暇をつぶすものが多くあった。そして勉強をしなくてもよかった。母親の愛しているという言葉は無かったが代わりに少女を攫った青年が心配して良く話し相手になってくれたり秘密で外に連れ出したりしてくれたことなどで少女は最も楽しい時間を送った
しかし捕らえられて半年が過ぎたある日、外からとても激しい戦闘音が聞こえた。そのことに恐れているといつものように牢を青年は訪れた。しかし全身から血を流していた。そして青年は驚く少女を抱き抱えそのままバビロニアからもサフランからも遠く離れたエモクロア共和国から続く森へ逃げ込んだ。そしてそれと同時に無理をした青年は倒れてしまった。少女は青年を救うために初めて魔法を使い青年の傷を治し森の恵みなどを得てどうにか青年が意識を取り戻すまでの間生き延びた。そして1週間が経ち青年は目覚めた。そして少女はなぜ自分をこの森まで連れて来たかを青年に聞いた。すると青年は「お前の命が危なかったんだ」とだけ答え「俺の体が治ったら一緒に旅をしよう」と少女に笑顔で言った。そして少女はそれに喜びさらに1月の間2人は森に居た。そして青年の傷が治り2人は旅に出た。そこでは様々な出会いがあったり絶景を見たり時に危機があったりと楽しくて刺激的な旅だった。
だがそんな幸せは2人には許されなかった。旅をして1年が経った時ふと少女は「お母さんに会いたい」と青年に言った。半ば喧嘩別れと言っても良い母親だが1年半以上離れていたということや元々好きだったこともあり少女はそう考えてしまった。そして青年もとある理由があったためそれに同意した。同意してしまったんだ。
だからあの災厄が起こった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます