未来の絶望
「今飲み物と軽食作って持ってくるから待っててねー」
自分の家に2人を招待したスモアはそう言って台所は向かった
「おいベルゼ?」
「なんだ?」
「なんで俺達は今ユグドラシルの中に居る?」
「元々中に居ただろ?」
「ユグドラシルの神樹の中になんで居るんだ?」
「いいことを教えてやる。神樹の中に住めるのは女王の家系かそれに直接の仕える人間たちだけだ。国の重鎮でもここには住めない」
エレボスの問いにベルゼは無表情でそう答えた
「「、、、」」
「つまりスモアは女王の家系に仕える人間ということか?」
エレボスがそう聞くと
「逆にそれ以外が住んでいる奴が居ると思うか?」
ベルゼはそう返す
「、、、ヤバくないか?」
「比喩抜きにお前の想像の100倍ヤバい、、、遺書を書かせてくれないか?」
ベルゼの顔が真っ青に染まっていく
「なんで逃げなかったんだよ!!」
「あの場で逃げてももうどうもならなかったんだよ、、、やっちまったことはもうどうも出来ない。これからを考えるぞ」
「了解」
そうして2人は考える
「まずおさらいしよう。なぜこの状況がまずいのかを」
エレボスがそう切り出すと
「簡単だ。いつ襲われるか分かったもんじゃ無い。敵の胃の中に入っちまったんだ」
メルトはそう返した
「ならこれからどうする?」
「もうバレてるんだ、、、だったら情報を得る。そしてそれからどうもならない状況の中逃げる」
「逃げてもどうもならないんじゃないのか?」
「どうもならないっていうのは姿が完全に捕捉されているということだ。この街を出るという選択肢はお互いに勝機を捨てて動くという事になる。つまり、、、ここに来たことがヤバいんじゃなくてそもそも捕捉されたことがまずいんだよ」
「ああ」
(スモアさんに見つかった時点でどうもならなくなっていたのか)
エレボスは理解した 自分達がすでに積みの盤面に近いことを
「情報を得るってことはこのまま流れにそって動くってことか?」
「ああ。いざ逃げるとなったら俺がお前ごと一緒に逃げるから安心しろ」
「逃げれるのか?」
エレボスがそう聞くと
「大罪司教舐めるな、、、というよりも俺の固有魔法を舐めるな」
メルトはそう答えた
「そういえば結局お前の固有魔法ってなんなんだ?前は槍の自動操縦とか言ってたがあれは違うんだろ?」
その答えにエレボスはさらに質問する
すると
「、、、誰にも言うなよ。秘密だ」
メルトはそう答えた
「いや、誰にも言うなで秘密はおかしいだろ?」
「アリス様達に固有魔法を聞かれたら時、俺はこう答えた。無いと」
「っ?!」
エレボスは目を見開き驚いた
「絶対バレるだろ?!」
そしてそう言うと
「、、、俺の種族ってなんだと思う?」
ふとメルトはそう問題も出した
「え?人族だろ、、、ん?」
(酒場でバビロンさんはメルトの匂いが人族の物じゃ無いって言ってたよな?)
エレボスは酒場でバビロンから聞いたあの話を思い出した
「、、、なんなんだ?」
「獣人だよ」
そしてメルトはそう答えた
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