まさかの
「あ!おーい!」
まるで今エレボスを見つけたように女が手を振る
「あ、お姉さん!」
そしてエレボスもまるで知人に会った様子でその女に駆け寄る
「元気そうでよかったわ」
微笑みかけるその女の正体はもちろんこれまた女装したメルトであった
「そっちの人は、、、あー!関門の人か!ご苦労様です」
そしてメルトは案内人というなの監視者にそう話しかける
「貴方がエレボスさんの知人ですか?入関管理者なのですがあなたの住所をここにお願いします」
すると監視者は紙とペンを出した それは
「「っ!」」
(入関者身分保証人証明書?!)
(保証人の氏名と住所を書け?!)
2人にとって死を意味するものだった
「わ、私ここの住人じゃなくて1週間前に来た冒険者でして住所が無いんですよね」
メルトがそう言うと
「でしたら入関許可証の提示と泊っている場所を教えてください」
「「っ!!」」
{どうする?!}
{どうするもどうもできねぇよ!?}
2人の顔に絶望が移る
「ん?どうされましたか?」
「え、いや」
「その、、、えっと」
「、、、まさか不法な?」
監視者の目が鋭くなった
{エレボス!精神操作じゃなくて支配を!}
{無理だ!こいつ耐性持ってるんだよ。さっき精神操作って言ったがほぼ支配寄りの術使ってこれなんだよ!これ以上は後遺症が出てバレる!}
{っ!こうなったらもう騒ぎになること前提で動くぞ!}
メルトは覚悟を決めた
{待て待て待て?!それ冷静に考えたら自殺行為だよな?!}
{ヤマト魂だ!殺されるぐらいなら自死を選ぶ!}
{てめぇどこ出身だよ!}
{サフラン王国!}
{だったらヤマト魂語るな!!}
2人はもう混乱状態だ
{腹くくれ}
しかしどうにか年の功でメルトは最善手を選ぶ
そして槍を権能由来の収納から出そうとしたその瞬間
「あれ?エレボスちゃん?!」
そんなかわいらしい女の子の声が響いた
「え?」
そして名前を呼ばれたエレボスが振りむくとそこには
桃髪でどこか蛇のような目が特徴的なかわいらしい女の子が立っていた
「え?誰?」
そして思わずそう呟いた
「あれ?お姉さんから聞いてなかったの?私がお姉さんの親友のスモア・スーデウだよ」
その正体はエレボスの姉であるエリンの学園時代のルームメイトにして親友であったスモア・スーデウだった
「なっ?!!!」
「えっ、、、えー?!!」
(嘘だろ?!!)
メルトとエレボスはあまりにも突然の出会いに驚愕する
「それにお姉ちゃんもなんでこんなところに?」
そんなエレボスを無視してスモアはメルトの方見てそう言った
「ん?スモアの予定表を見たから気になっちゃってね」
するとメルトは一切の動揺をせずそう返した
「え?」
その様子にエレボスは困惑を隠せない
「それでどうしたの?」
「それが私がエレボス君の入関者身分保証人になろうと思ったんだけど私はここに住んでいるわけじゃ無い上に入関許可証を忘れてきちゃったから困っていてね」
そんなエレボスを置いて2人は話を進める
「あー、それなら私がここ住んでるし入関者身分保証人になるわよ。紙貰いますね」
スモアは監視者から紙を奪うと住所を書き
「あと身分証明書です」
ギルドカードを出した
「、、、問題ありませんね。お姉さんの方はしっかりと許可証を持っておいてくださいね」
そして監視者は問題がないことを認めた
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