首都ユグドラシル

「あれが首都ユグドラシル、、、そしてあの大樹が神樹ユグドラシル。精霊の輪廻の中心でエモクロアの自然を司る伝説の木」

{いつ見ても壮観だな。敵として見てもそれは変わらない}

脳裏にベルゼの声が響く

「マジでお前の権能便利だな、、、まさか俺の髪にあった魔蟲に姿を変化させるなんてな」

エレボスは今ロングヘアーの女装している

そしてその伸びた髪はベルゼが変化した魔蟲の姿である

(蟲が頭に乗っているっていう状況は中々にグロいな)

そんなことを考えながらエレボスは関門の列に並ぶのであった




「これが許可証とギルドカードです」

エレボスはそう言って渡す

「、、、はい。確認しました。ここへ来た目的は?」

受付のエルフがそう聞く

「知人に会いに来ました」

「その方の住所は?」

「あー、すいません。元々姉の友人だった所を知り合って、、、あのユグドラシルの木の下で合流しようと言う話でしたので」

エレボスがそう答える

(ずいぶんと厳しいな)

そして内心、関門の固さに驚く

「なるほど。では案内役をつけますので、、、お返しします」

エルフはそう言って許可証とギルドカードを返した

「案内は大丈夫ですよ。あんな大きな木まで行くのにどうやって迷子になれと?」

エレボスが戯けた様子でそう言うと

「何か不都合な点でも?」

エルフは絶対零度の目線でそう聞く

「、、、ありませんけど他人がいると面倒くさいので。大丈夫ですよ」

「何か不都合な点でも?」

「っ!!いえ、、、大丈夫ですよ」

エレボスは絶対零度のエルフの受け答えに驚愕しついた折れた

「ではどうぞユグドラシルの街へ」

そうしてエレボスとベルゼはエモクロア共和国の首都ユグドラシルへ入る事に成功した



「では行きましょうか」

先ほどのエルフの受付がエレボスの後ろから付いていく

「、、、」

エレボスは歩く

{どうすんだよ!?メルト!}

{知らねぇよ!どんだけここの警備体制は厚いんだよ!}

エレボスとメルトは大焦りだ

{知り合いなんかいないわ!}

{精神操作で思考誘導してたんだろ?女装しているお前でも違和感持たれないようにって!}

{ああ!なのに知り合いの下りはごまかせなかった!}

{よし!俺が外に出て知り合いの振りをする!それでごまかそう!}

メルトはそう覚悟を決めた

{俺の髪はどうすんだよ?!}

エレボスがそう言うと

{眷属召喚で変えとくよ。じゃーな!}

そうしてエレボスの服から小さな蟲が1匹出て行きユグドラシルの方角へ向かって行った

(メルトって普通に頭のキレがすごいよな、、、敵に回したくねぇ)

メルトの迅速な行動にエレボスはそんな乾いた笑いが出るのであった

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