未来の話

「ど、どういうことだよ?」

エレボスが意味が分からないといった様子でそう聞くと

「お前の母親は恐らくベルムート家への潜入時に悪魔契約をしたんだと思う」

「は?たかが潜入のために母さんほどの立場の人間が?それも対価に母さんは生殖機能を出してる。その時の母さんは全然若かったんだぞ?」

「いくら何でもと思うかもしれないが体を早く治すなら悪魔契約をするってことは力が手に入るんだ、有効的な手段だ」

「っ!マジかよ」

エレボスは絶句する

「と、取り込んだっていうのは?」

どうにかエレボスがそう聞くと

「あの女、契約してた悪魔を召喚してそのまま倒してな、、、それで霊体化した悪魔を取り込んだんだよ」

「はぁ?!」

「先に行っておくが悪魔に死という概念は無い。なのにあいつは殺した」

「、、、」

(母さん、、、人間か?)

さしものエレボスもフレデリカが人間なのかと思ってきた

「人の母親を悪くは言いたく無いがお前の母親は大罪司教よりも化け物じみてるよ」

そしてメルトはそう言葉を締めた

「そのさっきはすまん」

エレボスはメルトに激怒し傷つけた事を謝った

「気にすんな。正直キレられたことは気にしてないし攻撃はそもそも効いてなかったからな」

「マジかよ」

「それで?これからどうする?」

メルトはそう聞く

「母さんが俺の手元に許可証がある事を知っているかいないかで話が変わる」

「知ってた場合は?」

「ユグドラシルへ全力で向かう」

「知らなかった場合は?」

「ユグドラシルへ向かう」

「同じじゃねえか!!」

「全力っていうのは文字通り後先考えずに突っ込む。つまりユグドラシルの結界の影響を受ける事覚悟ってことだ」

メルトのツッコミにエレボスはそう返す

「ユグドラシルへ向かわないという選択肢は?」

「あー、、、どうなんだろう?」

エレボスがそう首を傾げると

「すまん。無駄な質問をしたな。ユグドラシル以外はありえない。大罪司教2人に同等クラスが1人さらに国2つが相手だ。どこに逃げても見つかって終わりだ」

メルトはそう返した

「色欲・嫉妬・ベリアル・フレイヤ・母さん、、、嫉妬本人は動かないとは言え絶望的な戦力だもんな」 

「ああ。そうなるとユグドラシルへさえ行けば派手な戦いは出来ない。そうなれば勝ち目はある」

メルトは力強くそう言う

「、、、別に母さんが許可証の事を知らないパターンの動きでも問題があるわけじゃ無い。強いて言えば誰かに追われるかもだが、、、まー、どうにかなるだろ。よし!ユグドラシルへ行こう!」

「おう!」

こうしてエレボスとメルトは共に空を掛けるのであった


そしてそれは後に、、、

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