フレデリカ 腹の中心 穴が開く

「何でここに?!!」

エレボスが叫ぶようにそう聞くと

「アルベルでエレボスを回収しようと思って全速力で向かったら着いた時にはすでに逃げた後だったからそこからユグドラシルに向かうと考えてそうなると許可証が必要になる。ってことでそれが出せる場所全部巡ってちょうど今さっきハイドに辿り着いたらエレボスが居るって情報があったからね。急いでギルドに来たらドンピシャってわけ」

フレデリカはとんでもない力技を解説した

「ぶっ飛んでるな、、、流石母さん」

「そっちこそ師匠の腹心を手籠めにしたって聞いたわよ?」

「はは」

(マジでヤバい!!!出入口を封鎖された!どうあがいても逃げきれねぇぞ?!!)

エレボスはあまりにも絶望的な状況に、、、魔国で大罪司教とアリスに囲まれたとき以上の絶望感(あの時はハジメがいたのでそもそも絶望はしてなかったけど)を感じていた

「賢いエレボスのことだからわかってるだろうけどもう逃げるのは無理だから諦めなさい」

フレデリカは逆に勝ち誇ったような笑顔でそうエレボスに宣告する

「っ!!」

(どうする?!)

エレボスは完全な王手に頭を悩ませる

そんな時だった

「フレデリカ様!魔教司教がこの町に居るんです!」

「そいつもお願いします!」

「助けて!」

ギルド内に居た人間がそう言った

「あら?そうなの?」

フレデリカはどうやらエレボスのことだけしか聞いていなかったようだ

そしてそれは

「どのくらいの司教なの?」

フレデリカの

「そ、それが顔とか特徴を見るに」

完璧な王手を

「暴食の大罪司教かと」

破壊した

「グラトニー・ザ・スピア!」

「え?」

ドカン!!!!!!

背後からの奇襲にさすがのフレデリカも対応が出来なかった

フレデリカはエレボスの横を爆速で通ってそのままギルドの壁に腹を貫かれて槍ごと突き刺さっていた

「母さん?!!てめぇ!母さん殺しあがったな?!!」

エレボスがブちぎれてそう言うと

「来やがれエレボス!」

メルトは

ブーン

「うわぁ!!」

1m超のハエのようなモンスターをエレボス目掛けて放って来た そしてそのまま

ガシッ

「うわー!」

エレボスは蟲によってメルトの元まで連れ去られた

「悪いな異端の聖剣!ガキは貰って行くぜ!」

そしてメルトは

「暴食の王・蟲の王・そして悪魔の王。王の晩餐に並びし料理を喰らいつくす。その力を!食らいつくせベルゼビュート!!」

自身の体を龍に変え

ビュン!

エレボスを背に乗せてそのまま飛び去って行った




「メルト!!お前!母さんを!!」

エレボスが刀をメルトの背にぶっ刺す

「あのなー」

メルトはそんな攻撃を全く気にせず

「お前の母親、、、あの程度でどうにかなると思うか?」

そうエレボスに問う

「は?!!母さんだって人間だ!腹をぶち抜かれたら!!」

「あの化け物がその程度でくたばるわけないだろ、、、そもそもあいつ文字通りの意味で人間やめてるぞ」

「は?!どういうことだよ?」

「あいつ悪魔そのものを取り込んでるんだよ」

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