潜入
翌朝
「作戦はこうだ。俺がギルドに忍び込んで俺名義でユグドラシルへ入るための許可証を偽造してくる。メルトはその間に食料とかの旅に必要な物を買い込んでおいてくれ」
エレボスはユグドラシルへ向かうための準備をしていた
「了解」
「許可証の偽造が終わったら俺はギルドに正面から入り許可証をくれと言う。こうすれば俺は許可証を持っていなくてユグドラシルに向かうことが難しいと思われて攪乱になる」
「ん?ベリアルに捕まったんことになってるのか?」
メルトが不思議そうにそう聞くと
「あれはベリアル以外の目に俺達と同じように映ってるよ。住民は俺がメルトに捕まったとか思ってんじゃないか?」
エレボスは悪い顔をしてそう返した
「ああ。なら全てが終わったらエレボスは闇魔法で、俺は権能でこの都市を出るってことで」
「お互い頑張ろう」
「ああ。顔隠すのにはこの鬼の仮面を少し変えて使ってくれ」
こうして2人は動き始める
ギルド内
「ですからユグドラシルへ入るための許可証は今は発行停止されているんです!」
「「どうにかならないのか?!」」
「女王フレイヤ様からの直筆の命令書が許可証を発行できるギルド全てに届いているんです。今発行したらギルドとエモクロアの関係が破綻しかねません!」
「「どうすれば!」」
ギルド内では許可証を求める冒険者や商人で溢れていた
(うぉ!すごい人数だな)
それを影の中から見ている
「さて、、、忍び込みますか」
騒ぎの中エレボスはバレないように慎重に影移動を重ねギルドの内部に向かって行く
(にしても精霊の気配がすごいな、、、影移動していても気配でバレるかもな)
エレボスはそう考えると
「ガキの頃を思い出せ。光の無い闇に包まれた森と一体化するように気配を溶かせ」
幼き日の思い出を利用して気配を消す
(よし。許可証の発行場所はどこだ?)
気配を消したエレボスは許可証の発行場所を考える すると
{2階の一番奥の部屋に入って右にある棚の上から2番目の引き出しにある}
ハジメの声が脳裏に響いた
「何で知ってんだよ?!」
エレボスが驚いた様子でそう聞くと
{う~ん。固有魔法とでも思っておいてくれ}
ハジメは少し言いずらそうにそう返した
「どんな固有能力だよ、、、助かった」
エレボスはそう言って発行場所へ向かう
「よし」
(中に人は、、、3人か)
発行場所の部屋のは3人の人の気配を感じる
「意識を奪うにしてもリスキーだな。となる、、、」
エレボスは喉を軽く叩くと
「すいません!エモクロアへの許可証のことで冒険者や商人の方々が想像以上に。ご説明願えませんか!」
そう女声で言った
「何?」
「支部長?どうします」
「丁度いい。副支部長と使者の方も一緒に来てください」
「わかりました」
すると3人全員が部屋を出ようとしてくる
(おっ!全員出て行ってくれるのか!ラッキー!)
エレボスは気配を消して3人が出て行くのを待つ
ガチャ
「にしても大罪司教がこの都市に何できてんだよ」
「その上エレボス様まで」
「お二方の心労お察しします」
3人は部屋を出て下へ向かって行く
「よし」
ガチャ
それを確認したエレボスは誰も居なくなった部屋に入り込む
「右にある棚の上から2番目の引き出し、、、これか」
そして初めから教えられた引き出しを開けると
「これか」
そこには{ユグドラシル関門通過許可証}と書かれた書類があった
「よし!」
エレボスはそれを1枚持って必要な文字を書き込む
(名前は俺の名前。支部長の名前はどこかに、、、おっ!この書類に名前書いてますね。ではこれをそのまま書いて。あと許可された日付か。3週間前ぐらいにしておけば停止されても無いし書式を変わってないだろ)
「最後に印鑑を押せば」
ドン
「偽造完了!」
こうしてエレボスは許可証を手に入れたのであった
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