名前と権能と権能
「さて、お互いが協力する上で大事なのは最低限の信頼関係だ」
「ああ、それはそうだな、、、でもどうするんだ?まさか拳を交わし合ったから信頼関係がって言わないよな?」
エレボスがそういうと
「故郷の風習だな。俺は故郷が嫌いだがその風習は意味不明すぎて子供の頃妹と悩んでいたな」
ベルゼは懐かしそうにそう返す
「ひとまず俺はお前に対しての信頼はある。そもそも俺は強い奴には一定の好感を持つ。そしてお前は敵であったアスモさんを邪念無しに助けてる。俺はそういう奴は好きなんだよ」
そしてそう語った
「それでか」
(甘さからの優しさも悪いものじゃないな)
「問題はお前が俺を信じれないことだろう」
「いやそんなことは、、、流石にあるな」
エレボスは苦笑いでそう言う
「これで信じられるとは言われたら逆に怖いわ。それでお前から最低限の信頼を得るために2つ俺について明かすことにしよう」
そんなエレボスにベルゼはそう言った
「2つ?何をだ?」
「俺の名前と権能を教える」
「っ!権能を!」
(自身の能力を開示するってことだからな、、、確かに信用をえるという点においてそれは強いな)
自身の手札を晒すと言う行為にエレボスはそう考えた
「まず俺の名前はメルトだ」
「メルト、、、いい名前だな」
「サンキュー」
「家名は無いのか?」
この世界では家名はしっかりと全員ある
エレボスにとってそれは幼い頃に強く記憶があったのでエレボスはふと気になった
そんななんとない質問にベルゼは
「っ!!」
顔を大きく顰めた
「ん?どうしたんだ?」
「悪いが俺の家名は気にしないでくれ」
「そうか」
(家名でそんな顔を顰めるなんてなんかあるのか?)
エレボスがそう疑問を持つと
「それよりも権能について話すか」
メルトが明らかに話を変えようとしてそう切り出してきた
「あ、ああ」
(まー、家名が分かる分からないはどうでも良いか)
その行動にエレボスは特に気にすることもなくベルゼの話を聞く
「俺の権能は2つ。暴食ノ王と魔蟲支配だ」
「え?!2つだけなのか?」
「ん?ああ、、、そうか、ベルフェさんの権能は5つあるもんな」
エレボスの反応にメルトはそう返した
だが
「え?」
エレボスはその返しに再び驚愕する
「5つ?」
(6つだろ?)
何故ならばベルの権能は6つだからだ 契約の仕方でその数が変わるとも思えない
「どうしたんだ?」
「い、いや、、、俺はベルに4つまでしか教えられてなかったから少し驚いてな。ベルフェの5つ目の権能ってなんなんだ?」
(6つ目あるなんて言えるか!!あいつ何同じ大罪司教相手に黙ってんのかよ?!)
「え゛?!なんか喋らされてないか?まー、いいか」
メルトは少し顔を顰めるが納得し
「ベルフェさんの権能は怠惰ノ王・豊穣支配・天候支配・占星術・断裂支配の5つだ。どれがないんだ?」
ベルフェの権能5つを話した
「占星術だな」
(魔道支配が無い、、、それを隠してるのか)
エレボスはベルフェの秘密を得ることができた
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