観光

ざわざわ

「いやー、すっごい人気だな」

エレボスは自身を見てざわめく市民を見てそう呟く

(にしてもやっぱり闇魔法は最強だな。さっきの関門官の人に精神誘導の魔法で普通どう考えても通らない方便でも余裕で関門突破できた)

堂々と倫理的にアウトな方法でエレボスは精霊都市・ハイドに入った

「空気がきれいで自然が豊かででも発展していていい街だな」

エレボスはハイドの街並みを見てそう嬉しそうにそう言う 

「ただなー」

しかしエレボスは1つだけ不満なことがある

それは

「なんで精霊都市って言う名前に恥じないほどの精霊が居るのに俺をみんな避ける!!」

精霊がエレボスを避けていることである

「なんで?!」

(悪魔か?闇魔法か?転生者だからか?、、、結構思い当たる節があるな)

「避けられちまってることはどうもなんねえし、、、ひとまずこれからどうすっかなー」

エレボスは頭を悩ませる

「すぐにギルドに侵入するのはキツイだろうし、、、酒場にでも行くか?」

(流石にやばいか?)

エレボスは悩む

「状況をまず整理するか」

(敵は冒険者・神聖教会は確定。後はこの国の兵士が出てくる可能性があるな)

「、、、四面楚歌とはまさにこのことだな」

エレボスは遠い目を空に向ける

「数日はここで騒ぎが収まるまで隠れて収まったらギルドに侵入してユグドラシルへの入るための許可証を偽造してさっさと逃げるか」

(ぶっちゃけ影移動で出入りは自由に可能だったんだよな、、、ただ入りの記録が無いのに都市内で見つかったらこれから先の侵入が勘付かれる。それに)

「出る時に密出街すればこの都市に居るって勘違いして追手を撒ける」

そう考えたエレボスは

「観光するか!」

そう言って近くの露店は向かった

「おじさん!その肉の串3本くれ!」

「え?、、、お、おう!」

とんでもない有名人からの注文に店主のおじさんは驚いた様子で固まるがすぐに串を焼く

「えっといくらですか?」

「黒鉄貨1枚だ。少し高いがその分味は良い」

「それは楽しみです。お金はここに置いておきますね」

「ああ。よし!どうぞ」

おじさんは熱々の肉串3本をエレボスに渡す

「ありがとうございます。それでは」

エレボスは店を去って行った


この肉串の露店はエレボスが来たと言うことで超・超大人気店になることをエレボスは知らなかった



「美味いな。これ」

エレボスは肉串を食べながら都市の大通りを歩く

「冷静に考えたら俺まともに観光するのに初めてだな、、、」

(俺どんだけまともな人生歩んで無いんだ?)

エレボスは自身の人生に呆れる

ドカン!!!

「は?!」

そんなエレボスはあまりにも突然なとんでもない爆発音に驚愕する

「え?何?!は?!」

あまりにもいきなり過ぎてエレボスは困惑と驚愕に思考が染まる

そんなエレボスの目には

「クソが!!!」

金髪の男が

「待ちなさい!!」

銀髪の美女に追われていることだ

そして金髪の男の顔を見た瞬間エレボスは思わず叫ぶ

「ベルゼ?!!」

追われている金髪の男が暴食の大罪司教ベルゼだったからだ

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