関門突破
「見えてきたな」
戦闘の余波で破壊された町から6つの町を超えたエレボスは道中で金髪の男と銀髪の吸血鬼の情報を得て進んで行きたどり着いたのは
「エモクロアで首都含め発展度が3本の指に入る街、、、精霊都市・ハイド」
(ハイドは精霊と人が共存する世界唯一の都市)
「情報の進む先はこの都市。そしてユグドラシルへ向かうのにもこの都市を通る」
エレボスの顔に汗が浮かぶ
「ハイドには入りたくないんだよな」
(どう考えても俺を捕まえようとしてくるだろうし、、、それから逃げるのはきつすぎる)
「でもここでギルドの証明書を取らないとユグドラシルに入れないんだよな」
ユグドラシルはただの首都ではなく精霊の輪廻転生の中心地であったりエモクロアの自然環境を守護しているので下手な人間が入ることができないのである
「顔を隠そうにもギルドカードにはばっちりと名前と顔写真が乗ってるから100%バレて終わり」
エレボスは詰んでる盤面に顔を顰める
「となると」
そしてこの盤面からエレボスが導き出した解決方法は
「偽造するしかないな」
証明書の偽造であった
(影移動とか駆使してギルドの内部に侵入してそのまま偽造しちまえば問題解決って言う寸法よ)
そんなことを考えながらエレボスはハイドへへ入るための関門へ向かうのであった
「次の人!」
ハイドの関門官のエルフの女性がそう言うと
「はい。ギルドカードです」
黒髪の少年はギルドカードを渡す
「ここに来た理由は何ですか?」
「ユグドラシルに入るための許可証を得るためですね」
「あー、そうなんですか。となると難しいでしょうね」
「え?なんでですか?」
少年が驚いた様子で聞くと女性は
「今悪魔教団の司教やセラフ神聖国から最重要指名手配されているエレボス・エルピスがユグドラシルを目指しているという情報が女王陛下の耳に入ってエレボス・エルピスの母親が女王陛下の弟子で色々と関係が複雑なのでユグドラシルに入られないようにと2日前から許可証の発行を禁じているんですよ。ここだけの話かなり急且つ強引なギルドへの依頼というなの命令だったので女王陛下は相当焦ってますね」
そう説明した
「そうなんですか、、、そんな俺のこと恐れてるのか」
「え?お、俺のこと、、、」
女性は渡されたギルドカードを見る そこに記されていた名前は
「エ、エレボス・エルピス?!!」
まさしく最重要指名手配されているエレボス・エルピスご本人である
「「はぁぁぁぁ?!!!」」
「さっさと通過許可くれ」
エレボスがそう言うと
「渡せるわけないでしょ?!!自身のお立場を理解していないのですか?!」
女性はそう叫ぶように返す だが
「理解しているよ?でも俺の通過を拒否する理由が無くないか?無いのに拒否するのは大問題だと思うんだが?」
エレボスはそう言う
「っ!そ、そんなの女王陛下が警戒する人間という理由が」
「それを認めたらこの国はセラフの顔色を窺わなければならない国って言うことになるが?」
「っ!」
女性が息を飲む
「この都市に入った後に教会の人間が俺を捕らえるだろうし大丈夫ですよ」
その隙にエレボスが追撃をする
「わ、わかりました」
そして女性はエレボスの通過を許可するのであった
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