男と女性
数日が経ち
「何だこれ?」
バビロンと話した酒場のある町からさらに3つの町を通り4つ目の町に辿り着いたエレボスは唖然としていた
何故ならば
「ボロボロじゃねぇか!」
町のいたるところから火の手が上がり建物は壊れていた
「ひとまず負傷者を助けないと!」
そう言ってエレボスは町に入って行った
「酷い」
エレボスはそう呟く
(ケガ人ばっかじゃねえか)
町にはケガ人が大勢いた
「だ、誰だ!」
「また敵か?!」
「勘弁してくれ!!」
エレボスの姿を見つけた町民が怯えや怒りの目を向けてくる
「安心してくれ!俺はあのフレデリカ・エルピスの息子エレボス・エルピスだ!」
エレボスは母親の名前を出す
「「え?あっ!!」」
そしてそれは怯えや怒りを一瞬で消し去る威力を持っていた
「ケガしている人を集めてください。俺の固有魔法で直します」
「「は、はい!」」
動けるけが人は町中に散って行った
「集まる前にこの辺りの人達を」
(ここ数日でマイワールドは3割ぐらいできるようになった。町全体は無理だけど目に映る範囲だけならベルの力が無くても)
「ベルフェゴーラ・レギオン」
エレボスの範囲回復魔法が辺りのケガ人を癒す
(範囲回復魔法は化け物じみた力です。そんなものを使ったエレボス君の名前は広がる事でしょう)
「傷が!」
「痛みが!」
「「消えた!」」
回復魔法によって町民は笑みを浮かべていた
「怪我が治った人で動ける人が居たら他の怪我をしている人を!建物に潰されてる人も居たらお願いします!」
「「はい!」」
こうしてエレボスの指揮の下、救助と救援が始まるのであった
「これで全員か」
3時間ほどで全ての怪我人を治療し終え建物に閉じ込められた人の救助などもすべて終えた
「エレボス様、この度は誠にありがとうございました」
一息ついていたエレボスの後ろから老人の男エルフがそう感謝の言葉を口にしてきた
「いえ、母の背を追って苦しむ人を助けているだけです。お気にせずに、、、それで何があったのですか?」
エレボスがそう聞くと
「それが5日前の朝に1人の大怪我をした男がこの村を訪れたんです。男は医者の治療も受けず宿を取ってそのまま宿に今日まで籠っていました」
「っ!」
(まさか酒場で聞いた追われているっていう男か?!)
エレボスのその予想は的中する
「今日の昼前に女王直属の吸血鬼の女性がこの町を訪れ男の顔写真を見せこの男が来ていないかと、、、そして宿へご案内したら。女性は私に金貨100枚を渡すと宿を黒い魔法砲で消し飛ばしたのです。しかし男はそれを躱しきり、、、そのまま女性と激しい戦闘をしてその余波で、、、」
老人はそう説明した
「なるほど、、、男と女の顔写真ってありますか?」
「すいません、、、ただ男は金髪。女性は銀髪でした」
「、、、それで2人どこに?」
「ユグドラシル方面へ向かって行きました」
「なるほど」
(何が起こってるんだ?)
エレボスは困惑する
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