世論
ガチャン
「フレデリカ様がお迎えに来るまでの間はこの牢でお待ちください」
パデルはそう言うと
「一応俺ってセラフじゃまあまあな立場にあると思うんだけど、、、牢屋で待ては酷くないか?」
エレボスはそう苦言を呈する
「一応指名手配されてるんですよ。これが妥当な対応ですよ」
パデルはそう言うと
「あとエレボス様の立場はまあまあな立場じゃないですよ、、、教皇候補と同等かそれ以上です」
そう付け足した
「は?」
エレボスは絶句する
「その新聞でも読んでみてはいかがですか?」
エレボスの捕らえられた牢にはベッドやトイレはもちろん、風呂も付いている。そして備え付きの机に1部の新聞がある
「では私はこれで。一応ご忠告しておきますが監視はここに1人絶対に居ますし魔法もその牢内では使えませんよ」
そうしてパデルは去って行った
「さてどうやって逃げるかな?」
「いや監視の真ん前で何言ってるんですか?」
エレボスの言葉に監視はそう突っ込む
「まずは俺の馬鹿げた立場の理由を調べますか」
エレボスは机の新聞を持ってベットに寝転がる
「なになに」
セラフ神聖新聞 6/15
セラフ神聖国聖騎士団教皇直属部隊長の息子 極東の国を悪魔教団から救う
4月、教皇直属部隊 通称ホワイトリリィー隊長のフレデリカ・エルピス様のご子息であるエレボス・エルピス様が母親の背を追って一国を落としかけた悪魔教団を討伐し国を救ったことが判明した。
極東の国ヤマト皇国は3年前より悪魔教団によって国自体を蝕まれていた。本来は神聖教会の恩恵にあればそのような事態には陥らないのだがヤマト皇国は国外との関係を極度に断っており教会の恩恵を受けていなかった。そのため教団は数年前にエモクロア共和国で広まり5万人という多数の死者を生み出した魔素病を広め当時の皇帝を実質殺害した。幸いその次に即位した当時9歳の皇帝の才覚とフレデリカ様の幼い日の仲間の1人により3年の間ヤマトはどうにか落とされることは無かった
今年の4月、エレボス様は親子喧嘩が原因で3月のエーテル王国でのベルムート事件でフレデリカ様が家を離れたすきに家出をし何らかの目的をもってヤマト皇国に単身入国。そこで魔素病に苦しむヤマトの民や魔素病がヘルメス家長女誘拐事件の影響で狙われていた悪魔教団によるものだと知りエレボスは様は剣を抜きヤマトの皇帝や重臣と協力し精鋭2万の軍を率い悪魔教団と激突。魔解を習得した総裁司教ウェスタ(推定される強さは中位聖騎士以上)を単身で撃破。さらに周囲の人間を守り切っての勝利というフレデリカ様の圧倒的な強さの影を感じるその力を示した。その後訪れたフレデリカ様とお会いしたエレボス様はその場から逃走し現在行方不明だ。フレデリカ様並びに神聖教会は
[我が息子、エレボスを捕らえ神聖教会及びセラフ神聖国にその身柄を受け渡したものには白金貨5枚を褒章として渡す。また複数人で捕えた場合は多少の上乗せする事を誓う]
と指名手配を掛け現在もエレボス様を探している。
ヤマトはその後エレボス様の母君ということもありフレデリカ様のお言葉からセラフ神聖国との関係を築く予定で2か月の間に話はかなり進んでいるようだ。
魔愛の勇者としてエレボス様への期待が高まる
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