ギルドでの一幕

「デカいな」

ギルドの前に辿り着いたエレボスは思わずそう呟いた

(ヤマトのギルドよりも遥かにデカいな)

ヤマトのギルドもこの街のギルドも木造建築だがその大きさが縦も横も段違いだった

「というか大教会ってかなり大規模な都市にある教会だよな?そんなものがあるってことはこの街エモクロアでも大きい街なんだな」

背後にあるこれまた大きな大教会を肩越しに見ながらそう呟く

ガチャ

「依頼が終わったことだし飲みにでも行くか」

「そうね」

「無駄遣いしちゃダメですよ!」  

「お前が言うな」

するとギルドの扉が開き4人の他種族パーティーが出てきた

「あれ?」

すると1人がエレボスがことに気が付いた

「ん?どうし、、、」

「は?」

そして他2人がエレボスという存在がことに気が付いた

「こんにちには」

そんな4人にエレボスがそう言うと

「「うわぁー!!!!」」

ガチャン

4人は悲鳴を上げて勢いよくギルドの扉を開けて中に戻って行った

「えぇー」

(俺そんなにヤバいの?)

エレボスは困惑しながら

「入るか」

ガチャ

扉を開けてギルドに入った

ざわざわ

ギルド内は先ほどのパーティを見てざわめいていた

そして

「エレボス?!」

「異端の聖剣の息子?!」

「何でここに?!」

エレボスの存在にギルド内がどよめく

「そんな驚くんだ」

そんなことを呟きながらエレボスはギルドカウンターへ向かう

並んでいる人間が居たが全員が道を開ける

「ありがとうございます」

エレボスはお礼を言いながらカウンターに辿り着くと

「ここはどこですか?」

そうギルド職員のお姉さんに聞いた

「え?は?えっと、、、え?」

あまりに突然で驚愕な質問にお姉さんは困惑する

「いやー、実はアーデン魔国の首都アリスガーデンから飛んで来たんですけど、アリスガーデンで教祖と大罪司教全員から狙われてどうにか逃げて来たんですよ」

(まー、ハジメのお陰でどうにかっていう感じではなかったけど)

そんなことを考えていると

「「はぁ?!!!!」」

ギルド内の全員が唖然とした

「それでその時一緒に逃げた仲間を探したいんだがそのために母の先生である方を訪ねたくて。それがこの国の首都であるユグドラシルに居ることが分かっているので目指しているのですがそもそも自分の場所が分からなくてどうもできないんだ」

そんな中エレボスは伝えたいことを伝える

「え?!えっと、、、つまりフレイヤ様に会いたいと。えぇ、、、えっと。ひとまず、、、ちょっとお待ちくださいね。誰かギルド支部長と向かいの教会から大司教さん呼んできて!!」

その結果お姉さんはそう声を上げた

「支部長は良いけど大司教はちょっとめんどくさそうだな」

(ベルの力無しじゃ俺精々下位聖騎士、、、いや、闇魔法ありきだからマズいな。流石に闇魔法使ったら本気で狙われるよな。流石に避けたい)

「どうすっかなー」

のんきにエレボスはそう考えていた




ちなみに

エレボスを見た人間全員の心情は

(歴代最大の指名手配を受けててなんでこんな堂々と?!)

とエレボスが堂々と歩いていることに驚愕を覚えており

魔国から来た辺りの言葉を聞いたときは

(悪魔教団の司教と大罪司教の全員から襲われた?!!なんでここに居るんだよ?!!!!)

といった感じである

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