「一晩中歩いた結果、大量の魚を食べることができた」

(やはり旅の醍醐味は食事だな)

エレボスは腹を摩りながら川を下って行っていた

「食糧と飲料の問題は解決。ひとまずこれで少しは無理ができる、、、だが」

(睡眠を取ってないのはマズい、、、今はまだどうにかなってるがもう一回夜を超えたら集中力が落ちる。さらにもう一回夜を超えたら致命的に集中力が落ちてマジでマズい状況になる)

「さっさと町を見つけないとな」

エレボスはそう考え進む

(といってもそろそろ、、、)

エレボスは自身の先を見る

すると

「ん?あれは」

目線の奥に水車があった

「水車、、、水車か。水車だな?!」

水車があるということは

つ・ま・り

「人がいる!」

人の姿があるということだ

「よし!」

(どこまで俺の顔が出回ってるかって話だが、、、その時に考えようとするか)

そうしてエレボスは駆けて行く

そして水車の前に辿り着くと

「うぉ!」

エレボスの目線の先には

「凄い街だな」

ヘルメス領一番の街であるウェスタと同格の街並みが広がっていた

「山にそのまま街を築いたみたいだな、、、ウェスタは前世のヨーロッパの歴史的な街並みって感じだったがこの街はまさにファンタジーみたいな自然と調和した美しい街だな」

街は木々と調和した美しい街であった 街には無数の色彩豊かな光が舞っていた

「微精霊か、、、すごいな」

エレボスはそう呟きながら街に入るのであった



「ヒューマンにエルフ、、、ドワーフに獣人。おいおいヴァンパイアまでいるじゃねえか」

街に入ったエレボスは街を歩いている人間の種族に驚愕する

(魔国の首都兼総本山のアリスガーデンでもいろんな種族が居たけどあの時はそんなこと考える余裕なかったしそもそもエルフは見なかったからな。探せばいただろうけど、、、というか魔国ってエルフの数だけ異様に少ないよな)

そんなことを考えているとエレボスの耳に

「え?あれって」

「エレボス?」

「フレデリカ直属部隊長の息子さん?」

「そんなわけないでしょ。あんな堂々と歩いてるんなんて」

「でもそっくりだけど?」

エレボスの顔を見て街の人間が口々そう言う

「、、、ここまで人気者とはな」

そんな声を聴いてエレボスはそう困った顔でつぶやく そして

「そこのエルフのお姉さん」

1人のエルフの女性に声を掛ける

「は、はい!?」

女性はエレボスに話しかけられて動揺する

「ギルドに行きたいんだがどこかわかりませんか?」

(一先ずギルドで情報を得ないとな)

「え?ギ、ギルドなら、、、この街の一番上にある領主の館を目印にこのまま坂を上って行けば右手にありますよ」

「ありがとうございます」

エレボスはギルドへ向かおうと女性から離れる すると

「あ、あの!」

女性が意を決した様子で声を掛けてきた

「ギルドの反対側は大教会があります!」

そしてそう言ってきた

「、、、あぁー」

それを聞いてエレボスは笑みを浮かべると

「大教会を破壊したら母さんに怒られちゃいますよ」

そう返した

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