懐かしい記憶

「さて」

(冷静に考えて俺、食料とか水とかその他もろもろ全部持ってないんだよな。金だけは影に入ってるけど、、、今度から食料とかも入れておくか)

エレボスはそう考えながら森を進んで行く

「というか首都じゃなくて普通に近くの町の方角を教えろよ!そもそも首都にそのまま連れてってくれよ!」

そんな愚痴を叫びながら進んで行く

大声で叫んだ その音に

「「グォーー!!!」」

「っ!しまった!」

モンスターがエレボスの存在に気が付いた

(落ち着け。普通に対処できるはずだ。そもそもベルと契約するまでのあのガキの頃からやってたことだ)

エレボスがそう心を静め終わると同時に

「「グォ!」」

フォレストウルフが襲い掛かって来た

「インフェルノスラッシュ!」

ズバン!

「「ガァ!!」」

一閃で襲い掛かって来た数体のフォレストウルフが全員焼き切られた

「まー、こんなもんだな」

(ベルの力が無かった時を思い出して懐かしいな、、、あの時よりも俺は格段に強くなってるな)

今までの生活でエレボスはベルが封印されていた3年半の間、そして旅に出て訪れたヤマトや魔国でもモンスターは倒してきた しかしそれは悪魔術式だったり自動回避などベルの力を少なからず使っていた

今のエレボスはベルと契約する前、、、エクレアを助けた前の状態だ

「エモクロアは確か姉さんが教えてくれた話だと自然がとても豊かで治めているのはエルフの女王様、、、フレイヤ・エンディー。昔に周りにあった国をまとめ上げた名君らしいな」

(共和国って共和制をとる国家だよな?共和制って君主をいだかない国家。つまり王がいない国ということになるのに、、、なんで女王?前世だと王の代わりとして大統領とかが存在してたけど、、、女王だもんな)

「エテル曰く2000年前まではセラフと戦争状態でセラフ教の浸透が薄い。そしてハジメの話を信じるなら悪魔教団の繋がりは無い。そして女王のフレイヤはほとんど公の場に出ない。1人娘のフレンかフレデリカぐらいしか自由に会うことは出来ず、国の重鎮でも正式に会うにはかなりの時間が掛かると、、、俺会えるのか?」

そんなことを考えながらエレボスが進んでいると

「ん?」

前に赤い光が空中に漂っている

「なんだあれ?」

エレボスは赤い光に近づく

「暖かい」

するとエレボスは暖かいと感じた

(赤い光。空中を漂ってる。暖かい、、、)

そして考えこみ

「火の微精霊か?」

正体が火の微精霊だと見抜く

「エモクロアは精霊術者が多い。となると精霊が多いのも頷けるか、、、初めて見たな」

(精霊術師、、、エクレア元気かな?母さんが指導してるって言うから大丈夫だとは思うけど、、、というか母さんの後継者ってヤバそうだな。ベルと契約してれば勝てるだろうけど今の状態だとちょっと危ないな)

「というか俺あんな可愛い仲のいい友達であるエクレアに対して一切そう言う色欲な感情一切ないな。なんでだろ?」

ふとエレボスは不思議に思うのであった



同刻

「クシュン」

「お姉ちゃん?大丈夫?」

マカロンがエクレアに心配そうに言う

「大丈夫よ。エレボスが噂でもしているんでしょ」

「あー!エレボスさんが。お姉ちゃんってエレボスさんのこと好きなの?恋愛的に」

マカロンがそう聞くと

「う~ん。なんだろう。好きって言う感情が分からないけど本で見た燃え上がるとか心が苦しいとかそう言う感情は無いわね。でも特別な存在ではあるわね、、、なんなんだろこの感情」

エクレアはそう呟いた

「ぐ、、、ぐぇ」

「最近の椅子はしゃべるのね」

そんなエクレアが座っている椅子とは全身氷漬けにされ血まみれのエテルだった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る