夜明け
「そういえばサタ」
ベルフェはふとサタを呼ぶ
「は?何」
サタが殺気を込めて返答すると
「お前確か、エーテル王国とサフラン王国の管轄だったよな?」
ベルフェはそう聞く
「ええ。そうだけど?」
「10年ぐらい俺に仕事押し付けろ」
「は?!」
いきなりの言葉にサタは唖然とする
「今回の一件のけじめだ。流石におとがめなしは組織運営としてダメだ。俺にお前の仕事を押し付けてその空いた時間でマモちゃんを鍛えてあげろ」
そんなサタにベルフェはそう告げる
「なっ?!」
サタは驚愕する
「そのほうが悪魔教団全体としても良いだろうしな。アリス様?それでいいですよね?」
ベルフェがアリスに確認すると
「、、、まずサタはそれで構わないの?」
アリスはまずサタに確認をする
「私はこいつをこき使えますし、マモも鍛えられるので」
サタは冷静そうにそう言うが顔はものすごく笑顔だ
「い、いい笑顔ね。なら私は構わないわ」
「それじゃー、ベルフェこれから10年間こき使ってあげるから。楽しみにしなさい」
「ああ。俺としても助かる」
「は?何?女にいじめられて興奮する性癖なの。キモ」
サタが蔑んだ目で見ながらそう言うと
「悪いが俺は女と関わるのはアリス様と他の3古参、あとエテル以外とは最低限にしたいんでな。俺が助かる理由は今回の一件の罰をサタの実質的な部下になるということで終わらせて将来的にアリス様にそれを理由に無理難題を振っかけられないように先手を打っておいたんだよ」
ベルフェはそう説明した
「反省してるのよね?」
「してますよ。でも流石に1500年前みたいにセラフとエモクロア以外の国をすべて半壊させて来いみたいな難題吹っ掛けられたら溜まったもんじゃないですから」
「大量のお土産買ってきたうえで部下50人くらい引き連れてきて返ってきたじゃないのよ」
2人がそう話していると
「え?1500年前って50個ぐらい国あったよな?」
「それを大国のセラフとエモクロアを除くとしても1人で、、、イカレテる」
「しかも結構楽しそうに終わらせてる」
ベルゼ・サタ・マモの3人はベルフェのヤバさに唖然とする
「ベルフェは戦闘力が底が私達どころかアリス様ですら見えないからね。アリス様に勝てないことだけは分かってるけど」
「まー、アリス様相手に戦うという考えができる時点で化け物だからな」
そんな3人を見ながらアスモとレヴィは呟く
「アスモは権能と固有魔法がヤバすぎるし、レヴィは魔法と知力がヤバいだろ」
さらにベルフェが2人にそう突っ込む
「あと、ベルフェ」
そんな中アリスがベルフェの名を呼ぶ
「はい?」
「今回の一件。エテルちゃんとエレボス君ともう1人誰かの影があった。そいつを探して頂戴。私の鎖を破壊することは爵位持ちならできるでしょうけどあんなあっさりとなると王司教以上の実力はあるわ。そうなると王司教のみんなにこの命令は万が一が起こりかねない」
そしてそう命令を下した
「了解」
「頼むわね。ベリアルちゃんが動けないから大罪司教が出るしかないのよ」
「ん?ベリアルが動けない?何かあったんですか?」
ベルフェが驚いた様子でそう聞く
「魔愛の勇者、、、エレボス君の将来の仲間をベリアルちゃんが見つけたのよ。ベリアルちゃんはその子たちを見ておきたいらしいわ」
「あー、なるほど、、、」
「「え?!!」」
アリスの言葉に大罪司教全員が唖然とする
「あれ?エレボス君たちと戦ってる時に話さなかった?」
「「あんな状況で記憶にあるわけないでしょ!」」
全員からそんな突っ込みが入るのであった
アーデン魔国のとある一室
「大罪司教でも相当な力の差があるんだな」
ハジメの魔法でアリス達の会話を見たエレボスはそう呟く
「そもそも3古参と他の大罪司教で隔絶した差があるからな。魔法特化のレヴィですらサタやベルゼ相手でも近接互角だからな」
「、、、大罪司教の戦闘力に対しての世界の認識は3古参でだよな?」
エレボスが頼むといった様子でそう聞くと
「他の3人基準だね。しかも3古参の内1人でも本気で動い時の危険度は3人が本気で動いたときよりもやばいね」
ハジメはそう返した
「嘘だろ」
(これから先大丈夫かな、、、俺)
夜は明けた 次の旅路は厄災の目覚め
ベルを失ったエレボスはセラフ神聖国の次に歴史の長いエモクロア共和国でどのような旅路を記録するのか
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