3人目
「逃げられたか」
ベルフェは開けられた大穴を見る
「ベルフェ!追いかけて!!」
アスモがそう叫ぶ だが
「ベルフェゴール相手は流石に無理だ」
ベルフェは追いつけないと返す さらに
「それに、、、アリス様?別に追わなくてもいいですよね」
アリスを見てそう聞く
「「え?」」
その言葉にアリス以外のエレボス含めて全員が困惑する
「ええ。エレボス君に支配を掛けて放牧すればそのうちベルフェゴールが憑いてるエテルと出会うでしょうし、、、エレボス君とエテルちゃんともう1人協力者が居る」
「「っ!」」
「私の鎖を破壊した3人目が居ないとおかしいのよ。いくらベルフェゴールがそう言う対策を持ってるとしても限度がある。あれは外部からの攻撃で破壊された以外にあり得ない」
アリスがそう言うと
「それと破壊されたときのあの攻撃は直接かどうかはわからないが確実に風属性の魔法だった。、、、どう考えても俺が怪しいな」
ベルフェもそう言うのであった
「そうね、、、というかベルフェ、エテルが消えたというのに随分と落ち着いてるわね?」
「落ち着いているのは今のエテルなら監視役の悪魔が居ますし捕らえる算段もあるからですよ」
アリスの疑いにベルフェはそう返した
「そう、、、まぁいいわ。一先ずエレボス君としっかりとお話ししようかしら」
そう言うとアリスはエレボスに近づいてくる
「女の子を逃がすために自身の半身すらをも渡すその心。敵であろうとも優しさをもって接する善性。甘い考えと言われるものだけど私はそれを持った子が好きなの」
「そうかよ。ヤマトの次はアーデンの王様に好かれるとは、、、俺の女難を払ってくれよ悪魔様」
エレボスはそう愚痴りながら刀を鞘に納める
「抵抗しないのね。エレボス君なら勝てなくてもやるだけやるっていう性格だと思っていたけど」
アリスが少し驚いた様子でそう言うと
「ああ。抵抗する必要が無いからな」
エレボスはそう言い
「だって」
そして笑みを浮かべて
「今から逃げるからな!」
そう言い放った
「え?」
アリスが目を丸くした瞬間だった
「っ!」
エレボスの影がひとりでに動きだしエレボスの足元を囲むように影の円に変わる
そして
「それじゃー、教皇陛下。今度会う時はお茶でも飲めることを私も願っていますよ」
エレボスは影に沈んでいった
「待て!!」
アリスは急いで影に手を突っ込むが
バン
既に影は消えてしまっていた
「どうなって?」
それを横目で見ていたベルフェが困惑する
「今のは悪魔術式での転移、、、ジェネオロギー・テレポーションだ。でもエレボスは外で戦った時と違って完全にベルフェゴールとの関係を切っていた。つまり悪魔術式は使えない」
そしてそう言うと
「そんなのアリス様が言う3人目が呼んだんだろ?年の取りすぎで頭ボケたのか?」
サタがそう吐き捨てる だが
「サタ。もう少し勉強しろ。無知は恥ずべきではないが命を刈り取る。そして無知を引け散らかす行為は恥ずべきだ」
ベルフェは真剣な目でそうサタを諭す
「っ!!!」
死ぬほど嫌っているベルフェからの言葉にサタは顔を真っ赤に染める
「仮に3人目が呼んだとしてエレボスとのどんな繋がりで呼び出したんだ」
「っ?!」
しかしベルフェのその指摘に固まる
「空間転移の魔法を組んだはありえないの?」
アリスがベルフェにそう聞く
「レヴィが絶対作れない完全転移魔法を作れる天才が今の世界に居るとでも?」
「居ないわね。固有魔法は?」
「無いですね。昔のちょっとした理由で空間転移への感知をしてるのですが全く反応しなかったので」
「なら、、、どういうこと?」
アリスは困惑を隠せなかった
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます