怠惰の夜明け
(ク、クソ)
腹をぶち抜かれたベルゼは痛みや衝撃に耐えながら
(何に貫かれた?)
状況を確認する
(アリス様は警戒している。レヴィ様とアスモ様はサタさんとマモに状況の説明、、、なるほど。エテルの正体は存在自体が厄災を引き起こしかねないと。なのにエテルは殺さない?なんかありそうだな、、、っと!そんなことは後だ。今は何が俺を襲ったかだ。武器の類は見当たらず傷はただ貫かれただけ、、、となるとほぼほぼ風にぶち抜かれたな)
そこまで確認したところで
ビュン
「っ!」
エテルが再び動き始めた 同時に
「ベルゼ!大丈夫か?」
レヴィがベルゼに駆け寄り
「パーフェクト・ヒール」
ベルゼの傷を塞いでいく
「すいません。あんな息巻いたのにこんな結果になってしまって」
「大丈夫だ。十分な活躍だ。そもそもアリス様の鎖が破壊されるなんて、、、なんで」
レヴィが回復をしながらそう言うと
「普通に考えたらベルフェ様がやったとしか思えないですけど、、、さっき話していた内容からしてそれはまずありえないと」
ベルゼはそう聞く
「ああ。私やアスモ、アリス様は数度エテルちゃんを付き添いを付けながら旅や学園に通わせれないかと話したがベルフェだけはエテルちゃんを恐れていた。ベルフェはめったなことでは恐れることは無い。それこそアリス様ですら冷や汗をかく事案をあっさりと解決するほどだ。なのにあんな恐れていたんだ。わざわざ逃がすんてありえない、、、よし!傷は塞いだ。動けるか?」
レヴィがそう言うと
「どうにか、、、さて、殺さずに捕らえますか」
ベルゼはゆっくりと立ち上がった
「元気だな!行くぞ!」
「はい!」
そうして2人はエテルに襲い掛かる
「、、、ベルフェじゃないならだれが鎖を?」
アリスはそう呟きエテルを見る
ベルフェを除く5人の大罪司教がエテルに襲い掛かっているが先ほど以上に回避力が上がって、、、
「いや、、、回避力はそのままに反撃してくるようになったのか」
{ルシファー。ベルフェゴールってそんな強いの?}
アリスがそう聞くと
{わからないんだよな。ベルフェゴールは力を見せないから、、、ただ仮に俺の力をベルフェゴールの権能で使うと仮定したら今の動きは何ら不思議じゃない。鎖の支配をどうにかできたのも元々エルピスの封印の経験から解除できたということで筋妻はあう}
ルシファーはそう答えた
「となると、、、これは言い訳とか無しに力負けってことね」
そう呟いた瞬間
ドカン!!
「あー、逃げられちゃうか」
天井に大穴が開きエテルがそこから出て行こうとしている
{良いのか?捕まえなくて?}
ルシファーがそう話しかけてくる
{大丈夫よ。私個人はエテルちゃんを一回外に出してみたかったから。アスタロトと契約して危険度が跳ねあがったけどアスタロトは悪魔らしくない世話好きで温厚な悪魔なのでしょう?だったらアスタロトが最悪の結末は避けてくれるはずよ}
アリスはそう言いながら特に動かない
(ベルフェゴールがエテルについている限りエレボスとエテルは出会う、、、それになによりもちょっと網を張りたいのよね)
こうして様々な意志が複雑に絡み合い長い総本山での戦いはどこか締まらない終わりとなった しかし締まらないということはどこかで締まることになるということを3人は理解していた
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