ツクヨミ
「さて、、、何から話そうかしら。あ!エレボス君はお母さんのフレデリカちゃんとは血は繋がっていない上に家族を全員殺されたわけだけどどう思ってるの?」
アリスはまずそう切り出した
「母さんの立場もあるし、俺のことは愛してくれていることは分かってるからな。そこは割り切ってる」
「そう。失ったものにとらわれずに今ある物を分析して物事を考えることができるのは良い事ね」
エレボスの答えにアリスは笑顔でそう言った
「私から1つ質問したことだし次はそちらから何か質問は?」
そしてアリスはそう問う
「お前らの目的って何なんだ?」
「世界征服」
エレボスの問いにアリスははっきりそう答えた
「随分と俗物な答えだな」
「でも世界を支配することがこの世界を最大限に幸せにする唯一の方法よ」
「世界の幸せにすることが目的ね、、、悪魔教団の動きは真逆な気がするけどね」
エレボスが皮肉気味にそう言うと
「過激な方法だし暴走するクソも居るから痛いけど、、、少なくてもセラフ神聖国にこの国の舵を取らせる方が不幸になる人が増えるわ。今だって教祖こそまともだけど補佐の枢機卿以下幹部はほとんどがゴミよ」
アリスは忌々しそうにそう言う
「、、、まー、母さんのあの強引さを見ると一概に否定できないのが悲しいな。実際にそれを知るためにも俺は自由に旅がしたいんだがな」
「うーん。私の支配を受けてくれるなら別にいいわよ?私達が2番目に恐れるのはあなたがセラフに取り込まれること。ただ、それなら別に私達は全然許容できる。最悪なのはあなたがベルフェゴールと闇の力を自由に扱えてしまうことよ。あなたのその力はこの世界を破壊しかねない。というか確実に何か嵐を起こす。それだけは絶対に避けないといけないのよ」
「支配ね、、、断る」
「まー、そうよね」
エレボスの強い拒絶にアリスは目に見えて残念そうな表情になる
「次は私の質問ね。エレボス君の目的は?」
「自由に世界を見て回るって言うのが幼いころからの夢だ」
そうエレボスは答えると
「なるほどね。旅が終わったらどうするの?」
アリスはそう聞く
「、、、考えたことが無かったな」
(聖騎士かエクレアの騎士が思いつくな)
そう考えていると
「悪魔教団に所属するって言うのが一番いいでしょうけど、、、聖騎士と幼馴染?の騎士意外だとヤマトで働くとか?」
アリスがそう言ってきた
「ヤマトか」
(アヤメの求婚の地獄に合いそうだ、、、仮に結婚するとなれば婿入りだからエレボス・ツクヨミか、、、)
「ん?!!」
そしてエレボスは気が付く
「お前の名前ってアリス・ツクヨミだったよな?!アヤメと同じ名字じゃねえか!!」
そう悪魔教団教祖であるアリスとヤマト皇国皇帝であるアヤメの名字が同じツクヨミということに
「先に言っておくと私はヤマトの皇帝家と関わりはないわよ。ただ何かは知っているかもね?」
それにアリスは笑みを浮かべた
「是非とも聞きたいな」
エレボスがそう言うと
「支配を受け入れてくれるなら教えてあげるわよ。ちなみに自力で答えを出そうとしても絶対無理よ。あれの答えを知るのは私と、、、もしかしたらあの子も知ってるかもね」
アリスはそう笑みを浮かべて行った
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