慈愛と語り
「えっと、、、どうですか?」
エテルはエレボスに声を掛けた
「ん?ああ。ごめんな。本契約できた」
(めっちゃしゃべってけど現実じゃ5秒くらいだな)
「おめでとうございます」
「ありがと、、、それであそこで今にも自害しそうな美女はどうする?」
エレボスはそう言いながらアスモを見る
「放置で良いですよ。それよりも逃げましょう!」
エテルがそう言う
「、、、」
「エレボス様?」
しかしエレボスはその場に数瞬立ち止まると
コツコツコツ
エレボスはアスモに歩み寄り
「その、、、大丈夫か?」
そう声を掛けながら手をアスモの肩に乗せた
{優しいのね}
そんなエレボスの行動にベルがそう言うと
{ベルの、、、大罪契約者として母さんの息子として人を救わないで後悔するのは嫌なんだよ。アスモは想像もできない人を殺したり不幸にしただろうけど俺は知ったことじゃないし、、、敵に情けを掛けることが邪道なら俺がそれを王道にすればいい}
エレボスはそう答えた
{ふふふ!本当にエレボスを契約者として認めてよかったわ}
その答えにベルは満足したようだ
「カヒュー、カヒュー」
アスモは呼吸もおかしく視線もバグっている
「完全にダメだな、、、寝かしておくか?」
エレボスがアスモをどうするか考えていると
「アスモ様は置いて早く逃げましょう!まだ私の魔解も解けていませんから力技で包囲網を突破できます」
エテルがそう言って入り口の扉へ向かう
「え、エテルはリアリストだな。慈愛とかないのか?」
エレボスがそう言うと
「ありませんよ。そもそも愛された記憶が無いのに愛すなんて無理ですよ」
エテルは顔色一つ変えずそう返した
「っ!そ、そうか」
(エテルを外の世界に連れて行くとしてどうすればいいんだ?)
そうエレボスが考えていることは知らないエテルは扉を開けた
ドカン!!!
そしてベルの像にエテルは上半身が埋まった
「え?」
あまりに当然の状況にエレボスは唖然とする
そしてエテルが開いた扉から現れたのは
「エレボス君は本当に優しいのね」
悪魔教団教祖アリス・ツクヨミであった
「おいおい。マジかよ、、、トップのお出ましか」
「先に行っておくとエレボス君がアスモに声を掛ける前からここに居たからあなたのやさしさはただ私の好感度を上げた以外には何もないわよ」
「偉大なるアリス様のようなお美しい方の好感度が上がってうれしいですよ。その高感度で俺達を見逃してくれないですかね?」
エレボスが皮肉のようにそう言うと
「それはごめんなさいね。代わりに私の真の姿を見せてあげるわ」
アリスはそう返すと体を闇で包んだ そして闇は晴れるとそこには
「っ?!」
10歳ほどの幼い少女になったアリスの姿があった
「私が契約しているルシファーとの最初の契約叶えてもらってこの体になったの」
「え?えっと、、、そう言う趣味なのか?」
自ら進んで幼女になったと聞き取れた内容にエレボスは思わずそう聞くと
「違うわよ。まー、当時、永遠の命以上に欲しかった物を願ってこの体になったのよ。最低でも大体25日内8日程度この姿で居るから結構悪魔教団の上層部の人間は見る姿よ」
アリスはそう答えた
「さて、どうせエテルちゃんは当分意識は戻らないでしょうし少し話しましょうか」
そしてそう言って椅子を自身の影から2つ出し1つをエレボスに投げ渡しアリスは椅子に座りアスモを足にハサミ頭を撫で
「まー、良いぜ」
エレボスは椅子に座った
「ありがとう」
こうして世界に現状3人しかいない闇魔法の適性者が全員揃った
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます