正攻法
「ところで」
先ほどまでの熱の籠った声から一転落ち着きのある声に変わる
「エレボスが幼少期に仮契約した悪魔、、、契約直後にモラクス伯爵司教を倒せる力を与える悪魔。一体どんな悪魔だと思う?」
信徒は考え口々に意見を言って行く 中には王悪魔との契約という言葉も出るが周りはあり得ないと返す
「ふふ。さて、答え合わせと行こう。エレボスが仮契約した悪魔の名はベルフェゴール、、、原罪の魔王が1柱よ」
そしてアリスはそう答えを告げた
「「、、、」」
その答えを耳にした教徒達は絶句した、、、いや思考能力が停止した
なにせ2000年間の歴史上アリス以外現れたことのない原罪契約者が仮契約とはいえ存在することを告げられたのだからそうなることは当たり前だ
そして
「「はぁー?!!!!」」
爆発するような声が響く
「これは落ち着くまで少し時間かかりそうね」
それを見ながらアリスはそう言うのであった
「さて、みんな落ち着いたかしら」
10分ほどが経ちどうにか教徒たちが落ち着いてきた
「何故いきなりこの話をしているのかというと今日からの半誕教祭について関わりがあるのよ。実は10日ほど前にエレボスがこのアーデン魔国に居ることが分かったの」
「「え?!!」」
アリスの言葉にまたしても教徒は唖然とする
「そしてエレボスがこの国に居る理由はベルフェゴールと本契約するため。そしてその方法はこの総本山でしかできない。だからこそもしかしたら3日間来るかもしれない。彼は非常に狡猾な少年。真正面の正攻法以外の全てを警戒しないといけないわ。だからもし戦闘になった時は落ち着いて私達の指示に従って頂戴」
そしてそう言った
「と驚かせすぎた気がするけど、流石にこんな厳戒態勢の中来ないとは思うけどね。でも、一応見ておいて頂戴、エレボスの顔を」
そしてアリスは空にエレボスの顔を投影した
「これがエレボスの顔。もし見たら、、、近くの教会の司教に教えてくださいね」
「「はい!」」
教徒からそんな返事が来た だが
ざわざわ
一部の場所、、、正確には丁度集まった教徒達の中央の辺りでざわめきが起こる
「ん?」
アリスもそれに気が付く
そして
「「うわぁ!!」」
ざわめきの起こっていた中央の場で驚愕の声が上がる
「何?」
そうアリスが困惑していると
「嘘、、、だろ」
ベルゼが驚愕していた
そして
「真正面から来やがったのか?エレボス!!」
そう叫んだ
「「エレボス?!」」
他の大罪司教やアリスがその言葉に驚愕すると同時に
「誰が狡猾だ!!」
そんな声が中央から響きその場所に居た人だかりがその場から消えるとそこには
「世界の人気者。エレボス様が真正面の正攻法で来てやったぞ!」
エレボスが堂々とそこに居た
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