半誕教祭とアリス

「マモ。素晴らしい挨拶だったわ。貴方のような素晴らしい人材が見つかって良かったわ」

「い、いえ!私も助けてくれたアスモちゃ、、アスモさんとサタさんのお陰です」

アリスの言葉にマモはそう返す

「他者へそのような考えを持てることはな素晴らしいですね。では、マモの大罪司教の正式な就任をここにこのアリス・ツクヨミが承認します。マモ大罪司教の力が我々の新たな光となるように頑張ってくださいね!」

そしてアリスはそう言うと自身の影から

「そしてこれは私からの就任祝いよ」

マモの身長の倍以上ある大きな鎌を渡した

「っ!」

「今までマモ司教が使っていた鎌も十分素晴らしい物だったけど、大罪司教の武器にしては少し見劣りしちゃうからね」

「あ、ありがとうございます!」

マモは嬉しそうに受けとる そして

「、、、悪魔教団の信徒の皆様!憎きセラフ教会の魔の手からは私が守らます!このように」

そう声高らかに宣言するとマモは鎌に魔力を貯め

「アビス・テンペスト」

教徒達の上空に放った

ドカン!!!

そしてその圧倒的な自身の力を見せる

「「うぉ!!!」」

その光景に教徒達は大興奮する

「アスモ本当によくこんな天才を見つけてきたわね、、、私もまさか悪魔教団に正式に入って半月で大罪司教を任せれることになるとは思わなかったわ」

「私もただ友達を助けただけなんですが、、、驚きです」

その様子を見たアリスとアスモがそう言う

「アリス様。このままだとマモちゃんの紹介だけで開祭式終わりますよ。いや、もはやそれでもいい気がしますがエレボスの件もやらないと」

横からレヴィがそうアリスに言う

「そうね。皆さん!本当ならここからさらにマモ司教の話を聞いてもらいたいところだけど今回はもう一つ大切な話をしないとなの。ごめんなさいね」

「あ!すいません、アリス様」

「いいのよ。本来は貴方の独壇場だったんだし」

マモの謝罪を受け流しアリスは再びベランダの最前に立つと

「とある少年がいる。その少年の名はエレボス・ベルムート。2月前にセラフ神聖国に滅ぼされたベルムート家の生き残りだ。彼は幼い頃に窮地の中、悪魔契約を行いモラクス伯爵司教。そして先月にはヤマトでワァラク総裁司教を倒した、、、私達の敵ね。しかし彼はただ人を助けただけだ。我々の活動はどうしても犠牲が出てしまう。彼はそれを助けただけのただの少年だ。そうただの少年だ!そんな少年をセラフ神聖国を始めとした海外では捕らえようとしている。爵位司教を討伐し国一つすら救ったエレボスはセラフ神聖国に取って都合の良い人間だ。何よりあの異端の聖剣、フレデリカ・エルピスの血の繋がりが無いとはいえ息子だ。しかしセラフ神聖国はベルムート家の生き残りであり悪魔契約をしている彼を従え良いように利用することだろう!そんなこと私は断じて認めない!エレボスと我々は人を助けたいという意志は同じだ!話し合えば必ず分かり合えるそんな少年だ!もし彼を見つけることがあれば助けてあげてくれ。皆のその優しさが我々とエレボスを繋ぐ最初の橋となるだろう!」

そう演説をした

「「うぉー!!!!」」

その演説の熱を感じた教徒達は歓声をあげ、中にはエレボスのことをあんじ涙を流す者すらいた



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