馬鹿と馬鹿

「部屋は2階の一番奥だよ」

「ありがとうございます」




「ふー!」

「ひとまず落ち着けそうだな」

一夜歩いて町まで着いたエレボス達は宿屋に入る

「エレボス様寝なくていいんですか?徹夜でしょ?」

部屋に入ったエテルはエレボスにそう心配そうに声を掛ける

「ガキの頃から1徹平気でやってたから問題ない。エテルこそ大丈夫か?」

「私は3徹までなら問題ないです」

「お、おう」

エレボスはエテルの闇を感じた

「それで、、、どうしましょう?」

エテルがそう切り出すと

「魔国の外は俺が指名手配されてる。魔国の内はもうすぐ俺とエテルの両方が狙われる。まさに世界の敵だな」

エレボスはそう言いながらベットに寝ころぶ

(どうにかして総本山の大罪の間には入れれば、、、でも、確実に防御してくるよな)

「エテルー、総本山の内部図知らない?」

エレボスがそう聞くと

「一応、正門から怠惰の間へ行くなら、、、正門→廊下→教会→廊下→大罪の間→廊下→怠惰の間っていう感じですね。上に向かって行く感じなので怠惰の間から跳んで逃げるは可能ですね」

エテルがそう答える

「なるほどな、、、うん」

(普通に進めれば怠惰の間までは行けるんだよな、、、バレずに行けるか?)

そうエレボスが考えていると

「変装して入ろうにも多分対策取ってると思うんですよね」

エテルはベッドに座りながらそう言う

「具体的には?」

「司教達の権能でバレますね。仮に魔法でそれに対応しようにも教祖様の権能の1つで魔法の使用を一方的に禁止、、、というかベルフェゴール様の力の波長を感じ取って反応する索術式使って来るかもですね」

エレボスの問いにエテルがそう返す

「支配の力、、、なんだそのヤバすぎる力」

「文字通り、自然災害や空間、など文字通りなんでも支配でき力です。記憶の強奪とかもできると聞いたことがあります」

「チートすぎるだろ」

支配の力にエレボスはそう言う 

「幸い、固有魔法で受け渡しは出来ないそうですけど、、、勝負を挑もうとは思いませんよね」

「ああ。というか時を止めたりとかできるんじゃなのか?厄介すぎるだろ」

(時間停止とか対策できないぞ)

エレボスは教祖アリスのあまりの理不尽な力に絶望する

だが

「いや、、、時間停止・死者蘇生・記憶操作の3つは使えないみたいなんです」

エテルがそうエレボスはつぶやきに答えた

「え?そうなのか?!」

エレボスの目に光が灯る

「はい。死者蘇生は本人ができないと明言していますし、時間停止と記憶操作も使うべき場面だったのに使わないから使えないのではという噂なんですよ。噂は噂ですがあまりにも裏が取れているので、、、」

「なるほどな」

(時間停止・死者蘇生・記憶操作が出来ない、、、いや、おかしくないか?まさにチートと言える時間停止ピンポイントで出来ない。いや、それだけなら難しすぎてって理解できるが、、、死者蘇生と記憶操作はそこまで難しいくはないだろ。実際に死者蘇生大罪司教がワァラクさんの娘に使ってる。なんかおかしくないか?)

エレボスはアリスの支配の制約に違和感を覚える だが

「でも、それなら、、、よし!エテル、最高にパーリナイな作戦が思い付いた!」

エレボスは今までの情報で作戦を考え着く

「え?!どんな方法ですか?」

「それはな・・・・・・という作戦だ」

エレボスは自信満々にそう言う

「え?は?!はあ?!!」

しかしエテルは混乱と唖然の声を上げる

「さー!悪魔教団、、、やってやろうじゃねぇか」

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