正解とは
「マジか」
夕食が終わり自室に帰ったエレボスはそう呟いていた
(エテルさんの笑顔の裏にはあんな影があったなんて)
そう落ち込みに似た状態になっていると
{そんな落ち込んでいるエレボスに言うのも酷な話だけど、、、この世界じゃさほど珍しい話じゃないわよ。セラフ神聖国でもそう言うことは全然あるわよ}
ベルがそう言ってきた
「え?」
エレボスは絶句する
{サフラン王国なんかは奴隷まであるからね}
{ど、奴隷?!}
エレボスは唖然とする
{世界なんてこんなものよ。きれいなところはきれいだけど汚いところは汚い、、、5大国どころか全世界で一番いい国って間違いなくアーデン魔国なのよ?断言できるわ}
さらにベルは続ける
{嘘だろ?}
エレボスは困惑する
{嘘じゃないのよね。まず国家運営がアリス、、、悪魔教団教祖が数千年行ってるから良くなることはあっても悪くなることはほとんどない。そして国民は縋る物があると同時に上昇志向もある。食料自給率とかその辺も完璧だからね}
ベルはそう諭すように説明した
{、、、}
エレボスは言葉を発さない
{、、、この状態はセラフ神聖国も表向きは出来てるのよ。でも、、、人間には良し悪しがある。それにセラフ神聖国の人間はどこか傲慢なのよ。フレデリカだってそうでしょ}
{なるほどな、、、うん}
(少なくとも怠惰の大罪司教のようなクソは居るけど基本的に魔国は良い国なのか)
エレボスはそう考える
{アーデンってどういう意味か知っているかしら?}
{どういう意味なんだ?}
{あの子の世界の言葉で<理想郷>っていう意味らしいわ}
{理想郷、、、理想郷か}
(前世で言うエデンか)
エレボスはそう考え今一度ベルの説明を思い出す
そして
{正解ってなんなんだ?}
そうベルに聞いた
{それを見つけなさい。旅をすれば材料は見るかるわ}
それにベルはそう返した
{よし!頑張るか!}
そうしてエレボスは目に強い輝きを灯した
{ふふ。頑張ってね、、、まー、これから何度もエレボスは挫折するでしょうね。でも挫折は成長の最高の糧よ}
それにベルもそう元気づけた
{、、、ベルって本当に怠惰の悪魔らしくないよな}
{怠惰っていうのは全てにおいてダラダラするってことじゃないわ。必要なことを怠ってしまうことよ。私はそれを冠する悪魔だからこそそれの恐ろしさを理解しているのよ}
{なるほどな。餅は餅屋ってことか}
ベルの言葉にエレボスは納得した
「さて、寝るか」
そして付き物が落ちたエレボスは眠りにつこうとする だが
コンコン
「ん?」
突然ドアがノックされた
そして
「ベルボス様。エテルです少しよろしいですか?」
そうエテルの声が外から聞こえた
「え?どうぞ」
そう言いながらエレボスは仮面をつける
カチャ
「夜遅くにすいません」
「いえ。でもどうしたんですか?」
エレボスがそう聞くと
「あ、寝るところだったんですね、、、少し狙っていましたがタイミングが良い。悪魔様に感謝を」
エテルはそれに答えずにそのままエレボスのに近づく
そして
シュ
「え?」
次の瞬間エレボスは天井を向いていた
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