悩む
「っ!」
エテルの過去を聞いたエレボスは絶句した
「その、、、あまり悪魔教団を嫌いにならないでくれ。ベルフェみたいなクソ野郎はほとんどいない。本来ベルフェは首が飛んでいたはずだが大罪司教という立場が重すぎて教祖様も殺せなかったんだ」
司教は沈痛な面持ちでそう言っ
{あれか、、、}
するとベルが独り言のようにそう呟いた
{あ、そっか。怠惰の大罪司教だから知ってるのか}
{ええ、あの子との契約もあるから話せないけど、、、人間が一番の悪魔という言葉に少し納得できるぐらいに酷い話だったわね}
ベルは悪魔ながら忌々しいといった様子でそう言った
「ひとまず、それが理由でエテルは働きまくってるんだ。だから俺達はあいつが倒れそうになったなら支えるがそうでなければあいつの好きにさせる予定だ。それじゃー、夕食の時にまた。掃除上手かったよ」
そう言って司教は去ったいった
「、、、」
エレボスは無言で自室へ向かう
(悪魔信者、、、やっぱりそういう感じだよな。でも、、、)
「まともな人もいる。しかも上層部か。憤怒の大罪司教サタ、、、できることなら一度合ってみたいな」
そしてふとそう呟いた
(結論教団はクソなんだが、、、うーん)
「難しいな」
そしてそう歩いていると
「ん?」
前から見知らぬ女性が歩いてきた
(誰だ?顔色悪いけど大丈夫か?)
そう思いながらそのまま女性と距離が近づくとあちらもエレボスに気がついた
「あら?随分と派手なお面ね。初めまして」
そしてそう声を掛けて来た
「初めまして。えっと、、、この教会の方では無いようですが礼拝者の方ですか?」
エレボスはマニュアルのようにそう聞く
すると
「私は礼拝者じゃないわ。私は王司教のプルソンよ」
プルソンはそう名乗った
「っ!?」
(王司教?!!帰ってなかったのか?!)
「お、王司教様でしたか!し、失礼しました」
エレボスは恐怖のあまり言葉が震える
しかしプルソンはそれを緊張しているのだと思い
「そんな緊張しなくても大丈夫よ。えっと司教見習い?」
そう優しげな声で聞いてくる
だが普段のプルソンならまだしも今のプルソンは顔色が悪く少しバケモノじみている
なので
「い、いえ!2ヶ月ほど住まわせていただく代わりにここで働いているただの旅人です!」
ものすごくビビってエレボスはそう返した
「あらそう。頑張りなさい」
そう言ってプルソンは去って行った
「怖!なんでまだいるんだよ!」
そしてエレボスはそう口にしながら自室に戻るのであった
夕食
「皆さん!出来ましたよ!」
エテルが笑顔でそう言いながらお皿を机に乗せる
「あれ?ガープ様は?」
そう先ほどエレボスと話した年長の司教が言うと
「体調が悪いそうで自室でおやすみなってます。ですのでもう全員揃っていますよ」
エテルがそう答えた
「そうなのか。では、俺がやるか。今日も悪魔様のご加護のもと食を行えることに感謝を」
「「感謝を」」
「「いただきます」」
そうして夕食が始まる
「そういえばベルボスの清掃の腕前良いらしいな」
「え?ああ、ありがとうございます」
「速い・上手い・丁寧、、、エテルも少しは休めよ」
「別に体に不調はありませんよ」
そう言いながらエテルは料理器具を洗いながら食事を摂っていた
「なんかお母さんみたいだな」
「やめろお前!13歳の子供に母性感じてたら終わりだぞ」
「13歳歳で180cmだぞ?しかもあのスタイル。ママだろ」
そんな感じで食事は楽しく進むのであった
「、、、」
しかしエレボスは先ほどの話のせいで顔色は暗かった
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