不穏な影

次の日

「うぉー!!!」

エレボスは縦横無尽に駆けていた

「草刈りはこれで終わり!錆び取りはもう少し掛かるから次は屋根掃除するか!」

(風魔法便利ー!)

エレボスは風魔法をフル活用して外の掃除をしていた

[私の力を掃除に使うなんて、、、大悪魔の私の力を]

ベルはそう言って呆れていた

[偉大なるベル様が手伝ってくれるなら助かるんですけどね]

それを聞いてエレボスがそう言うと

[偉大な悪魔である私は掃除などしません]

ベルはそう返した

[そのわりにベルの世界は綺麗だよなー]

[あー、それは配下の悪魔のおかげね]

[配下の悪魔?]

そうエレボスが聞き返すと

[有力な悪魔は自身の派閥を作るのよ。私は小さい派閥だけど例えばフェル、、、ルシファーの派閥は凄いわよ]

ベルはそう説明した

[なるほど、、、ま、ベルって怠惰の悪魔だし自力では無理か]

[さーて!今からフレデリカの所まで自動操縦で連れてってあげましょうか?]

[偉大なるベルフェゴール様万歳!!]

エレボスは即座にひれ伏した

[でも、怠惰の悪魔なのに俺のこと助ける時はしっかりやってくれたよな]

エレボスがそう言うと

[エレボスみたいな面白すぎるおもちゃを手放すなんてしたくないからね]

ベルは悪魔らしい狂気を発してそう言う

[そこでその返しは逆に安心するな]

[その反応が出来ることにも安心するわ]

そんな感じで2人で話していると

「す、凄い!!」

「あっ、エテルさん」

外を見たエテルが驚愕している

「エレボス様凄いですね、、、こんな短時間でここまで清掃するとは。私と同速とは行かなくともとんでもなく仕事が早い」

そしてそう言葉を漏らした

だが

「え?」

エレボスはその発言に驚く

(俺より早く掃除できるのか?!)

「俺魔法とかフル動員したんですけど、、、それなのにエテルさんの方が早いんですか?」

思わずそう聞くと

「流石に年季が違いますから。それぐらいの早さじゃないと回せません」

エテルはそう胸を張って言った

(ちなみにエテルは巨乳で180cmある[重要])

「凄まじいな、、、」

(フレデリカとどっちがメイド力高いんだろ)

そんな事を考えていると

「1つ、お伝えしておきますが午後にプルソン司教がこちらにいらっしゃりますので仮に顔を合わせた場合は失礼のないようにお願いしますね」

エテルがそう伝える

「プルソン司教、、、分かりました」

{ベルー。プルソンって爵位何ー}

ベルにプルソンという悪魔の爵位を聞く すると

{王}

即座にそう返した

{、、、王?}

エレボスはその返された言葉に信じれなく聞き返す

{大罪司教の次にヤバい司教ね位ね。頑張りなさい!}

「えっと、、、プルソン司教って王司教様?」

まだ信じたくないといった様子でエテルにそう聞くと

「はい。普段は総本山で他司教の統括を行われている1人ですね」

エテルは詳しく答えてくれた

「そ、そうか」

「王司教様結構来ますよ?最近は珍しいことに来ていませんでしたが本来は2月に1回ぐらいは普通に来てますね」

「そ、そうですかー」

(あれ?この教会に留まったの失敗だったか?)

エレボスは遠い目をしてそう考えた

「では、私はお出迎えの準備をしますので掃除お願いします。想像をはるかに上回る速度と出来だったので安心です!」

そう言ってエテルは笑顔で教会内へ戻って言った

「さーって、、、掃除するか」

(触らぬ神に祟りなし。関わらないでおこう)

そう心に決めてエレボスは掃除を再開するのであった

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