これから

コンコン

「ベルボス様。朝でございます」

ドアノックの後エテルの声が部屋の中に響く

「はーい」

するとエレボスは着替えを終え仮面をかぶった状態でドアを開けた

「まだ6時なのに起きていらっしゃったんですね」

エテルは少し驚いた様子でそう言う

「早起きを心掛けているので。朝食がもう?」

エレボスはあっさりとそう答える

「はい。そういえば食後に湯浴みはしますか?」

エテルがそう聞くと

「魔法でどうにかしますから大丈夫ですよ」

エレボスはそう答えた

(仮面は取りたくない!)

何故なら仮面を取ったら正体がバレるからだ

(万が一でもバレたらやばすぎるからな)

そう考えながらエレボスは部屋を出た




「おはようございます」

「ベルボス殿。昨夜はよく眠れましたか?」

エレボスがあいさつをするとガープがそう声を掛ける

「はい。寝具を良いものでしたので」

「それはよかった。皆と顔を合わせるのは初めてですね。エテル以外のこの教会に住まう者です」

食堂には20人ほどが居た

「昨夜この教会に泊まらせていただきましたベルボスです。仮面は家の風習なのでお許しを」

エレボスはそう言って頭を下げた

「ようこそこの教会へ!」

「仮面かっこいいな!」

「刀、、、ヤマト出身ね」

教会の住人はそう口々に声を返す

「皆さん!朝食です」

するとエテルがトーストと目玉焼きを持って来た

「では、今日も悪魔様に感謝を」

「「感謝を」」

そうして朝食が始まる




「そういえばベルボス殿は総本山の大罪の間へ行くとおっしゃっていましたが6月末までは向かえないですがどうするのですか?」

ふとガープがそう聞く

「う~ん。特に知り合いもいませんし旅しながら待とうかと」

それにエレボスはそう返した

「そうですか、、、もしよろしければこの教会で2か月ほど過ごされませんか?」

するとガープがそう提案する

「よろしいのですか?」

「ええ。一応、この教会の住人ということですし掃除などしていただくことにはなりますが」

「それでいいのであれば是非ともお願いしたいです」

ガープの提案にエレボスは笑みを浮かべてそう言う

「では、そういうことで。食事が終わったら教会内をエテルにでもご案内させますね」

「はい!」

{よし!教会に留まれる}

エレボスはそう念話で喜びの声を上げる

{これで下手に外に出ることが無くなって安心ね}

{ああ!マジで怖いからな}

エレボスは声を少し震わせてそう言う

{それじゃー、2か月間私の教会をよろしくね}

{はーい!}

念話を終えたエレボスは同時に朝食も終える

「ご馳走様でした。いやー、本当にこの教会の食事はおいしいですね」

エレボスがそう言うとガープは

「この教会の食事は全部エテルが作っているんですよ。我々もおいしい食事が取れて助かっています」

そう言ってエテルの方を見た

「あの子は今まで苦労していましたからね、、、この教会で穏やかに過ごしてくれればいいのですが」

そしてガープは穏やかな目を向けてそう言った

「そうなんですか」

そう話していると

「ベルボス様!それでは教会の案内をしますね!」

エテルが炊事場から出てきてそう言った

「あ!お願いします」

そしてエレボスは立ち上がった

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