仮面が外れて

「こちらです」

エテルが部屋にベルボスを案内する

「おー!こんな広い部屋を」

案内された部屋は中々に広く寝具もかなり高級そうなものだった

「ガープ様は君主司教ですしここは大罪教会の1つですからね。設備はしっかりしているんですよ。それでは明日の朝食の時に起こしにまいります」

そう言うとエテルはベルボスの荷物を置くと部屋の扉を閉めた

「、、、」

ベルボスは荷物を拾いベッドへ向かう そして

「だぁー!!!怖!!」

そう叫んだ

{お疲れ様、エレボス}

ベルがそうねぎらいの声を掛ける

{ああ。ガープさん君主司教なのかよ!ガチで怖いんだけど!}

ベルボス改めてエレボスはそう念話で叫ぶ

{君主ならまだいいじゃない。大罪教会なんて王司教が居てもおかしくないんだから}

{嘘だろ}

ベルの言葉にエレボスは絶句する

{それで?今日で御朱印がされた紙は手に入ったからあとは総本山の大罪の間に行ってはりつければいいんだけど、、、どうするか考えてる?}

ベルがそう聞くと

{オルギア・アイで全員眠らせて強行突破でベルの像に御朱印を張り付けて、本契約終わり次第風に乗って逃げるっていう作戦だけど}

エレボスはゴリラ的ゴリ押し作戦を話す

{総本山は教祖や大罪司教を筆頭に1人1人が今のエレボスよりも強い司教が居るの、、、貼れさえできれば逃げ切るのは可能だけど、貼ることが難しすぎるわよ}

それにベルは少し呆れた様子でそう言う

{意表を突けば大丈夫だろ。精々20mぐらいだろ?正規で近づける場所までは}

エレボスがそうベルに返すと

{ええ。最大まで近づければ20mどころか10mも無いでしょうね}

ベルはその点は認める

{だろ}

{でもそんな近づけるのは年に2回だけよ}

だがベルはそう死の宣告をする

{、、、え?}

ベルの言葉にエレボスは言葉を失う

{12月末の誕教祭と6月末の半教祭の2回だけ大罪の間が開くのよ。それ以外は5個ぐらい扉があって道中ほぼ確実に王司教とは出会うし下手したら大罪司教に見つかって終わりよ}

ベルはさらに追撃する

{6月末、、、今4月の初めだからほぼ3か月か、、、ちなみに他に方法って?}

{ないわね}

{さて!3か月敵の本拠地で隠れ潜むとするか}

エレボスは諦めの境地に入った

{まー、フレデリカに襲われる危険性が無いからその点はよかったじゃない}

{そうだな、、、うん}

ベルの慰めにエレボスは乾いた笑いを漏らす

{ちなみに大罪司教と出会ったら俺ってどれくらい逃走できる可能性があるんだ?}

エレボスがふとそう聞くとベルは

{出会った司教によるわね。怠惰は本来出会ったら一発でゲームオーバーだけ今の仮契約状態でも権能には対抗できる。色欲の権能もまずいけど私がどうにか保護できる。暴食と嫉妬と憤怒も今までの2罪よりマシだから大丈夫。ただし全員普通に強いから権能無しで潰されるから、、、状況にもよるけど1人相手なら6割2人相手で9割、3人以上で積みね}

懇切丁寧に絶望を説明した

{マジか}

(流石に大罪司教相手は死ぬよなー)

{ただ強欲だけは大丈夫だと思う}

{え?強欲?}

(強欲って母さんが倒してんじゃ?)

そうベルの言葉に疑問を覚えていると

{2週間前ぐらいに新しい契約が結ばれた。強欲の大罪司教の席が埋まって6席全部が埋まったわ}

ベルはとんでもないことを口にした

「は?!」

エレボスは思わず念話ではなくそのまま声を出してしまう

{まー、大丈夫よ。今はね}

{怖いこと言うなよ}

{安心しなさい。本契約ができれば話は変わるわよ}

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