勤勉な巫女
「エテル!今命令した仕事が終わったら全員分の料理を作れ」
男の声が教会に響く
「はい!ガープ様!」
エテルと呼ばれた緑髪の少女はそう返答する
「えっと」
(教会の掃除の次は馬の餌やり。そしてその次が周囲の魔獣狩り。そして料理作り)
「よし!今日は仕事が少ない、、、でも、それではベルフェゴール様へのご奉仕が、、、料理作りが終わったらもう一度掃除をしますか」
そう言いながらエテルは
「ベルフェゴール様の像はいつ見ても美しい」
ベルの銅像を磨くのであった
「エテルおかわり!」
「こっちもだ!」
「はい!今行きます」
エテルは食堂に居る教会の司教や見習い達が次々に声を掛ける
「エテル!悪いが水場の調子が悪い。それを頼む」
金髪の青年、、、ガープがエテルにそう頼む
「はい!」
エテルはそれを嬉々として受け入れる
「食事の方はこちらに置いていますのでご自由に」
そしてそう言うと道具を持って水場に向かう
「よし!これでもう大丈夫なはず」
エテルが言う通り目の前の水道は修理されピカピカになっており新品同様と言えるレ
ベルだ
すると
グゥー
「あ、働き過ぎてお腹が減って居たことに気が付かなかった」
そう言いながらお腹を摩っていると
「エテル」
後ろから声が掛けられる
「あ、ガープ様」
声の主はこの教会の主であるガープであった
「お疲れ様。これ食事です」
ガープはそう言うとサンドイッチと紅茶の入ったバスケットを手渡す
「ありがとうございます!」
「いえいえ。にしてもエテルはやはり敬愛な信徒ですね。魔教司教のテスト本当に受けないのですか?貴方なら3年前に席が空いたモラクス様の契約者になり伯爵司教になることも可能でしょうに」
ガープがそう言うと
「私はまだまだですから。司教になる資格はありませんよ」
エテルはそう言って固辞する
「そうですか。私はいつでも推薦状を渡しますよ」
「君主司教の推薦状なんて私には重すぎますよ」
「そうでしょうか?」
エテルの言葉にガープはそう言う
「そうですよ」
「まー、いいです。これからも頑張りなさい」
そう言ってガープは去って行った
「司教、、、なってみたいな」
エテルはそう言いながらサンドイッチを手に取ると
「偉大なら原罪の悪魔ベルフェゴール様。今日も安息を得れることに感謝を」
そう祈りの言葉を唱えてサンドイッチを食べる
エテル・バレンタインは今日も平穏な暮らしを過ごす いつまでも いつまでも
「すいませんー!!」
しかしその生活は今この時を持って終わった
怠惰の夜明け それは怠惰との向き合い方を少年と少女が考えるそんなものがたり
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