エレボス死す
(カエデが帰ってきた?)
エレボスはその言葉に困惑する
(カエデは今頃ヘルメス家に着いているかそのままフレデリカに会いに行っている。それか帰路についているだろう)
「こんな早く戻ってこられるわけがない」
「確かに早過ぎるな」
エレボスの呟いた言葉に父親のイブキも同意する
そうしていると
「あ、お客人。少しお待ちを」
部屋の外にいる侍が横を向いてそう言う
その瞬間
ゾクッ!!
「ベル!」
エレボスは反射的にそう相棒の名を呼んだ
それと同時に
ビュン
ベルによる自動回避によってエレボスはその場から離れる
そしてその一瞬後
バリバリ
その場には雷の斬撃が通った
「っ!!!」
それを見たエレボスは顔を引き攣らさてこう叫ぶ
「なんでいるんだ?!母さん」
その目線の先にはフレデリカが居た
「勘が良いわね。お母さん嬉しいわ」
「人の家で剣振り回してんじゃねえよ!」
「それはそうね」
そう口では言うがフレデリカは一切剣を鞘に戻そうとはしない
「母さん、、、え?旦那様のお母様?!」
「旦那様?」
「おい!クソガキ!てめぇこのタイミングで何言ってんだ?!」
「エレボス結婚したの?!私エクレアになんて言えば」
「何も言わなくて良いわ!」
「エクレア?まさか既に旦那様に惚れた女性が?!」
「惚れられて、、、無いとは思う」
「わ、私は側室も許すタイプな女ですよ!」
「俺は1人しか愛さねえよ!!ってか、なんなんだこのカオスな状況はよ!!カエデはどこだ?!説明してくれ!」
エレボスがそう叫ぶと
「う、久しぶりエレボス。あとアヤメ様も、、、うっ!」
明らかに顔色の悪いカエデが部屋に入ってきた
「ヘルメス家行ったら言われた通りエクレアさんに会えたんだけどそこにフレデリカさんが居て手紙を見て直ぐに戻るよって言われて、、、ここまで寝ず食わずで揺らされて、、、ぅ!」
「っ!」
(しまった!フレデリカがヘルメス家にいる可能性を考えたなかった!)
エレボスの顔色が青に染まる
「その様子、、、やっぱりね。またまだ甘いわね!」
そう言いながらフレデリカは剣を構えた
しかも
「アヤメさん!エレボス抑えて!」
「は、はい!お義母様!」
ガシッ!
「て、てめぇ!」
アヤメに拘束されて避けれない
(待て待て待て!本当に不味い!!)
「オルギア・アイ」
「っ!!これって!!!」
フレデリカは驚愕する
そして近づいてくる
「き、効いてない?!」
「効いてはいるわよ?」
「化け物が!!」
「1人でこの国救ったエレボスも中々に化け物じみてる気がするけど、、、まー、これで実績ができたからよかったわ。それに今の力は、、、ふふ、それじゃー、動けない程度に」
そして剣を振り上げた
「っ!」
エレボスは思わず目を瞑る
キン
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます