ロマノフ

「はっ!」

キン

「甘い!」

シュ

「当たるか!」

エレボスとロマノフはお互いに刀と体術で攻め合う

「くそ!どんだけ防御が固いんだ」

エレボスはワァラクの防御を潜り抜けれず悪態をつく

「そっちこそ刀と体術に魔法を組み合わせてくるとか攻撃手段の大商会か。連撃速度もえげつないし」

ロマノフはエレボスの攻撃の種類と手数の多さに悪態をつく

お互いにお互いの長所がぶつかるこの戦い、先ほどと同じように拮抗するかに思えたが

スパン

「っ!」

「よし!

エレボスが押していた 何故ならば

「オルギア・アイ。やっぱり強力な技だな」

ロマノフはエレボスの魔眼 オルギア・アイによって壊滅的なデバフを受けている

「クソ!この脱力感さえなければ」

「真正面から戦ったらちょっと不味かったな。3年前に戦った伯爵司教よりはるかに強いじゃねえか。なんなんだ魔教司教の分類分けは」

「確か倒したのはモラクス伯爵司教だったな。あの人は普通に強いぞ。権能を破らなければ絶対勝てないとかいう恐ろしい人だしそれ抜きにしても弱くは無い」

エレボスの言葉にロマノフがそう返す

「だとしてもお前は総裁司教の強さじゃないだろ!そもそも普通に魔力50万とか下位の聖騎士で勝てるとか嘘だろ!下位数千しか魔力ないんだぞ」

エレボスがそういうと

「え?あ、知らないのか。聖騎士の神聖術式って応用で魔力代わりにできるから魔力量はその騎士の素の実力を見るにしか使えないぞ?それに魔力が直接戦闘力というわけでもないからあまりな」

「は?!」

「まー、それでも俺中位騎士までなら倒せるけど」

「やっぱそうじゃねえか!」

とんでもない情報が出た気がするがそれは流れ

「というかなんでお前は魔教司教になったんだよ!」

エレボスはそう聞く

(こいつは悪ではあるが外道ではない!うまくいけば戦わずにむしろこちら側に戻ってこれる)

そう考えて

しかし

「そういう契約だよ。娘を生き返らせてもらった代わりに忠義を尽くすっていう契約をベルフェ様と交わしたんだ」

ロマノフはそうはっきりと言った

「え?」

「何。ちょっと色々あって嫁と娘が殺されたんだ、、、ただ娘の魂だけは固有魔法で回収できな。それで数十年旅をして生き返らせることのできる方法を探してたら悪魔教団に生き返る代わりに忠誠を誓えって言われてな」

「っ!そうか。だったら殺す他ないな。お前はもう説得出来ない。しても意味がない」

剣を交えてエレボスはわかっている 

ロマノフを救うことは出来ない

許されないということを

「とはいえ、、、ここまでの損失はもうどうもならないな。俺一人生き残っても2万の軍には勝てない」

「どうする気だ?」

エレボスの問いにロマノフは

「アヤメに伝えておいてくれ。お前は王に向いてるってな」

そう答え

「アリア、、、愛してるよ」

懐からペンダントを出してその中にある写真を見ながらそう言った

そして

「魔解」

そう言ったのであった


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