襲撃と奇襲

「なっ!」

(し、城がほぼ崩壊してるだろ)

エレボスの本気の魔法にイブキは唖然とした

「これ、、、今のでかなりの敵が消し炭になったんじゃないか?」

思わずそう漏らしたイブキだが

「全軍進め!!」

直ぐに命令下し馬を出した

「「うぉー!!」」

その号令に6000の騎馬兵、10000の歩兵、4000の魔導・弓兵が一斉に動く

「す、すごい!」

その光景に今度はエレボスが目を輝かせて驚愕する

「あんな恐ろしい魔法を撃った人間の正体がただの少年とは、、、恐ろしい世界になったもんだ」

イブキはそれを見て笑みを浮かべる

「イブキ様!敵兵反撃無し!」

するとそんな報告が飛んで来た

「ふむ、、、さっきの魔法で全滅でもしたか?」

(流石にそれはにだろうが機能不全でも起こしたか?)

そんなことを考えながら進んでいると

「「グァ!」」

「っ!敵襲!魔物だ!」

城から狼型の黒い魔物が出てきた

「デモンウルフか、、、あいつらのペットだったな」

「インフェルノ・ストーム」

エレボスはデモンウルフ達に煉獄の暴風を放つ

ドカン

「「ガァ!」」

それによってエレボス達正面のモンスターは消し炭になる

「他の部隊は足止めを食らうな、、、この部隊だけでも先に城内へ攻めこむ」

「了解です!」

エレボスの魔法とイブキの指揮によって2000人余りの隊が城へ距離を詰めていく

だが

「、、、人が居ない?」

一切人が出てこないのだ

「地下道でも掘ってどこかへ避難でもしてるのか?」

「地下道だったら俺の炎で棺桶にしてあげますよ!」

「頼もしい言葉だ、、、だがいくら何でもおかしい。そんな直ぐに行動に移れるか?」

イブキは訝しむ

「まさか、情報が洩れてる?」

「だとしても悪魔教団全員が居ないのはおかしい、、、なんだ?」

イブキは考え込む

「、、、」

(フレデリカから教わったことを思い出せ、、、何かヒントは無いか?)

エレボスもフレデリカから教わったことを思い出す すると

{自分が持っている{武器}が自分だけだと考えるのは浅はかですよ}

「っ!」

そんな言葉が思い出された

「俺達の武器、、、人・俺という強者・奇襲、、、奇襲?!」

そして気が付く

「い、イブキさん」

「どうした?」

「ここ最近春が近くなってきたから俺達が旅人になってここまで来ても怪しまれなかったという話でしたよね」

「ああ。もちろんそれが無くてもバレなかったとは思うがよりバレにくかったはずだ」

「仮に情報が洩れてるとして、、、あっちも同じ手段で兵を動かしたとかって無いですか?」

エレボスはそんなことは無いと否定してほしいと思いながらそう聞く 

だが

「、、、エレボス殿。ここからヤタガラス城まで何時間で戻れる?恐らく、、、やられ」

イブキは顔を真っ青にしてそう返した

「っ!!!」

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