策と策

ヤタガラス城

「これが研ぎ終わった刀だ」

イブキはそう言うとエレボスに黒牙を渡した

「素人目にも素晴らしい出来だってわかります」

受け取ったエレボスは感嘆の声を漏らす

「良い出来だ。我ながら素晴らしい出来と自負しているよ」

「ありがとうございます」

「それでだが、、、作戦は伝令から聞いたか?」

「はい、、、でも、本当にが作戦なんですか?」

エレボスは確認する

「ああ。全員殺してどうにかする。死者の口に言葉無しだ」

それにイブキが答える

「そしてその後に暴れるであろう狂信者は時間を掛けてどうにかするという方法と、、、いくらなんでもリスキーすぎませんか?」

エレボスが心底心配そうにそう聞くと

「アヤメ様のお力なら大丈夫だ」

それにイブキはしっかりとそう言う さらに

「旦那は私を信じていただけないのですか?」

アヤメ自身もそう言う

「逆にお聞きしますが今まで俺に対するあの接し方で信じてもらえると?」

エレボスは極力殺気を出さないようにそう言った

「「、、、」」

その言葉に当主達は顔をそむけた

「う~ん。流石に距離の詰め方が激しすぎましたね、、、では、これから私の働きを見て惚れてもらいますね」

「お、おう」

「そもそもエレボス様はこの国の民ではないのですからそこまで心配しなくてもいいと思うのですが」

「、、、確かにそれもそうだな」

アヤメの言葉にエレボスは初めてそのことに気が付いた だが

「でも見捨てるって言う選択肢が全く無いな」

直ぐにそう言葉が漏れた

(俺って結構お人よしだったんだなー)

「、、、本当に良い方ですね。では詳しい作戦を・・・」

そうして作戦の詳しい説明が始まるのであった




「ということであいつらは攻め込んでくるみたいだ」

ワァラクは笑みを浮かべてそう言った

「ワァラク様の双竜支配、、、やはり素晴らしいお力だ」

「にしてもよくバレませんでしたね」

「教祖様から気配遮断の魔具をもらっててな。それを持たしていたんだ」

配下の司教からの質問にワァラクはそう返す

「教祖様御自らの!」

「それほどまでにワァラク様は期待を!」

教祖からもらったという言葉に司教達も大喜びだ

「だから絶対に成功させるぞ!」

「「はっ!」」

「あいつらは北へ攻め込んでくるはずだ。その時に一気にヤタガラス城を落とす!5000人の全戦力を持ってだ!子供らしくゴリ押しだ!」

最悪の状況がエレボス達を襲う

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