ワァラク会議
「本当によろしいのですか、ワァラク様?魔素病の治療を妨害するどころか我々も助けるなどして」
上位司教がそうワァラクに問う
「大丈夫だ。ここで下手に魔素病をバラまいたらそれを理由にあっちに付け込まれる」
それにワァラクはそう返す
「我々が何もしなければあちらも何もできない。今までは病気を治せるというアドバンテージで派手にやってきていたがそれが無くなった今はダメだ」
ワァラクは子供の姿からは考えられない知的な説明をする
「僕達はこれからはゆっくりと広めていこう。幸い地盤は確固たるものになった。だから焦る必要は無いよ」
「「はっ!」」
ワァラクの言葉に司教達は首を垂れる
「それよりも問題は司教達が襲撃されていることだな」
「そうですね。既に30人が消息不明です」
「原因不明の昏睡だったよね」
ワァラクたちは頭を悩ませる
「はい」
「なにをしたんだ?」
「あの、、、外国から来たガキは悪魔術式を知っていました」
港でエレボスと話した司教がそう言う
「なるほど、、、1日掛からずサンモンジ領からヤタガラス城まで来たんだ、、、確実にただのガキじゃ無いないだろうな。悪魔術式の模倣で昏睡にしたのか?」
「いや、、、本当に悪魔術式を使ったのでは?」
「何?」
ワァラクは目を細める
「あのガキは悪魔術式を怪しい力だとは思っていないと言っていました。それは悪魔術式をある程度理解しているからこそ言える発言だと思います」
「、、、」
(悪魔術式を理解できるのは本当に一握りの人間と悪魔術者か神聖術者。でも神聖術者は怪しい力じゃないとは言わないだろうし、一握りが運良くここに来たと考えるよりも悪魔術者だと考えた方が納得できる)
司教の言葉を聞いてワァラクはそう考える
「あのガキが悪魔術師となると骨が折れるかもな。今の俺達の戦力っていくつだ?」
「司教1000と狂信者が200万人いてその中で戦力になりそうなのがざっと4000ですね。一応戦えない奴も戦力として数えるなら100万の大群で攻めれますけど、、、」
「それやったらセラフと全面戦争になるわ。教皇直属部隊の隊長も復活した上にベルゼ様を半殺しにした上50人の司教を抹殺したんだ。今の魔国にはそんな力は無い」
「では5000人で潰したうえでこの国を魔国の支配下にするって言う当初の方針ですね」
「ああ。それならあっちも全面戦争をしようとはしないだろう。成功したらここにいるみんな出世だ!頑張ろう」
「「はい!!」」
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