五神家

ヤタガラス城

「やはり、、、あの者らの力を借りるほか」

「いや!サンモンジ家ではカグラ殿が治癒したと」

「しかし異国の者の手によるものだろう、、、信じていいものか?」

「それを言ったらあの者らもそうであろう」

「しかしあの者らは治療の実績はある」

「だがな。治療された者たちは何かがおかしい」

城の一室にて男4人が話し合っていた

「そもそも、、、あやつらがアヤメ様を治してくれるのか」

「確かに、ここでアヤメ様が死ねば、、、」

「しかしそれはもはや国盗りだ。それをすれば少なからず反乱がおこることはあの者らも理解しているだろう」

「我々が譲歩をすればあやつらも」

「しかしそれはこの国を売り渡すと同義では?」

「まだ幼いアヤメ様を見捨てるなど、、、いくら皇帝とはいえあまりに」

「「、、、」」

4人が黙っていると

「皆様!アヤメ様のお命が!」

襖の外からそんな悲鳴じみた声が聞こえた

「「っ!なんだと!」」

その声に4人は思わず立ち上がった




カヒュー カヒュー

「「アヤメ様!」」

「先ほどから意識も曖昧に、、、呼吸も怪しくなってきています」

医者がそう言う

「「っ!」」

全員が息を飲む

するとその横で

「僕が直せればなー」

そんなのんきな男の子の声が響く

「ワァラク殿?何故ここに?」

「いえ。アヤメちゃんが死に掛けてるって聞いて飛んで来たんですよ」

「そうですか、、、魔素病であれば治せるのではないですか?」

「治せなくは無いですけど、、、秘密の魔法を使っちゃうので上に怒られちゃうからなー。何か実績があれば僕も使えるのですが、、、」

ワァラクは笑みを浮かべてそう言う

「「っ!」」

その様子に全員がこぶしを握る しかし

「な、何か実績をワァラク殿にお渡しできれば治せるのか?」

1人がそう聞く

「お、おい」

「もちろんですよ!僕だってこんなか弱く幼いアヤメちゃんをみすみす殺すなどしたくないんですよ」

ワァラクの笑みが深くなる

「「、、、」」

「では、、、そうだなこの国で

そして先ほどとは別の男がこの国での悪魔教団への支援を口にしようとした

その瞬間だった

ドカン!

「「っ?!」」

城の真下から何かが落ちてきたような爆音が聞こえた

「「な、何事だ?!」」

男達がそう聞くと

数瞬後

「しょ、少年が関門を吹き飛ばしたうえでこの城の真下にとんでもない速度で止まったそうです」

「「な、なんだと?!」」

4人の男達はその事実に衝撃を受けた

「、、、せっかくもう少しでいい感じになったのに」

ワァラクはイラついた様子で城下を見た

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