治療行脚と悪魔契約

「それでは行って参ります!」

「ああ。エレボス殿をしっかりとご案内するんだぞ」

「はい」

「エレボス殿、、、お願いします」

イブキは願うようにそう言った

「はい。吉報をお持ちします。それでは」

そうしてエレボスとカエデは城を出て行った




「7日目に戻るとしてどこまで行ける?」

「サンモンジ家の領土なら余裕で全部の町に行けると思う。村まで全部は厳しいけど魔素病の居る村だけに絞れば問題ない。近くの町で村の情報は聞けるはずだ、、、それよりも魔力は持つのか?」

エレボスの質問にカエデはそう返した

「黒牙が無いのが厳しいが1日100回は出来る」

「100回。途中で魔力薬買った方が良いわね、、、苦いけど魔力を即時回復できるから。一応何包か持ってるから言ってくれ」

「マジックポーションみたいなものか。助かる」

「それしても馬の扱いが上手いな、、、誰かに習ったのか?」

「母親にな。中々にスパルタだったがお陰でこの調子だ」

「{厳しさは甘みである}ってことだな」

「良い格言だ」

「そろそろ城下町に着くから、、、私がエレボスの力を説明するからその後は頼んだ」

「任せろ」

2人は城下町に入った

「そう言えば顔隠すの鬼の仮面にしたのね」

「、、、」




「ほ、本当に治せるんですか?」

「ええ。現にお母様は先ほど治り久方ぶりにともに食事を取ることができた」

「流石にカグラ様が異常なので術後はせいぜい起き上がれる程度でしょうが治療は出来ます」

「「おー!!」」

エレボスの言葉に城下町の住民は歓声を上げる

「魔素病を患っている人の場所を教えてくれ!」

「臨時の診療所に500人ほど固まっています。城主様のご指示で感染の危険を考え」

「それは助かる!下手に動かずに済んで時間の短縮になる。カエデさんは魔力薬の準備を」

「ま、待て!500人も治療するとなれば大量の魔力薬を飲まなくてはならない。そんな量を飲めば体を壊す。流石にダメだ!」

カエデがそう言って止める

「う~ん。7日間動くとなると流石にそれはマズいな、、、だったら」

そう言うとエレボスは少しのその場に立ち止まると

クラッ

「エレボス?!」

少し立ち眩みを起こした

「大丈夫だ、、、よし!これなら魔力薬を飲む回数は大幅に減らせる」

「え?」

「ちょっとな」

そしてエレボスは次々に治療を始めるのであった




「凄いな」

(左目の視力を10日間無くす代わりに魔力をベルからもらう契約、、、代償がそこまでだから莫大とはいかないけど魔力量は20倍に跳ね上がった)

「にしても、、、俺才能があるって言うのに数千の魔力量。フレデリカは3000万、、、絶対何かおかしい」

(一体なんだ?)

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