ヤマトと悪魔教団

「ベルフェゴーラ」

「あ、、、体が動かせる」

「よかったです。全員同じ病状で本当に良かった、、、これならいくらでも治せる」

家臣全員の治療を終えたエレボスは安心したといった様子でそう言う

「す、すごいな3年前からこの国で流行りだしあの胡散臭い魔を信じる異常者しか治せなかった魔素病を」

それを聞いたカエデの父親は驚嘆の声を上げる

「たまたま私の固有魔法が良かっただけです、、、えっとなんとお呼びすれば?」

「おっと、すまない。恩人に名を名乗らないなど失礼した。私は15代サンモンジ家当主のイブキ・サンモンジだ。好きに呼んでくれ」

「そうですか。ではイブキさんと」

「ああ。それでエレボス殿は何故この国に?」

「理由は2つ。1つ目は少し狙われていて逃げるために、2つ目はこの刀を研いでくれる人を探していて」

そういうとエレボスは黒牙の刀身を見せる

「酷いな、、、でも刀自体はこの国の最高峰の刀と同格だな、、、こんな刀を持っているとはただ者じゃないなエレボス殿は」

「ただ者だったら追われてないんですよね、、、カエデに研いでもらうという契約でクラーケン討伐をしたんですよ。今のそれは刀として使えませんから」

「そうだな、、、せっかくだ。俺が研ごう。カエデも十分腕はいいが私の方が年の功もあって明確に差があるからな。それでもいいか?」

「もちろん。お願いします」

エレボスが頭を下げてそう言うと

「頭なんか下げないでくれ、、、恐らく2週間掛かるからそれまではこの城で過ごしてくれ。カグラとカエデを助けてくれた礼だ。歓待を約束しよう」

イブキはそう言った

「そこまでしなくていいですよ、、、それよりこの国を結ばんでいる魔を信じる異常者について教えていただけませんか?」

「っ!悪魔教団と海外ではいうんだったよな、、、あいつらはヤマトの北に拠点を構えてたんだが今ではヤマト中に拠点がある。魔素病が流行っりアヤメ様の父君、、、つまり前皇帝が死んだ数日後にいきなりこの国に来るな否や病を治して魔への信仰を進める。そんな方法を3年やられこの国は今や奴らに浸食されて行っている」

イブキは顔を顰めてそう言う

「完全に国盗りですね。俺を追っている組織もそこなんですよね」

「そうなのか」

「ひとまず、2週間の間にどうにかできないか調べてみますよ」

「そうか、、、それなら皇帝閣下に会ってくれないか?」

「私のような身元も知れない子供がお会いしても良いんですか?」

「サンモンジ家の恩人なら問題は無い」

「そうですか。なら是非とも」

「、、、ただな」

イブキは一転顔を困惑に染める

「はい?」

「さすがにサラシを顔に巻いて会うのはな、、、その、外国には下着を纏う文化があるのか?」

「、、、この国には顔を隠すために男の顔に使用済みの下着を顔に巻く文化があるんですか?」

「、、、すまない」

「いえ」

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