ギルドで

「なるほど、、、間違いなくクラーケンだな。失礼だが本当にこいつをほぼ1人で倒したのか?この寺子屋に通っていそうなほどの少年が?」

男がそう聞くと

「間違いない。私がこの目で見た、、、それも一方的にだ。どうやら魔法の制御を失敗してしまって即死に追い込まなかったと悔やんでいたが致命傷を与えていたんだ、、、少なくとギルドでいう、、何だ?A+の強さはあると思うぞ、ギルド長」

カエデぎそう答えた

「ふむ、、、カエデの目は間違いない。カエデ自身陸上でならばA+のクラーケンなど1人で倒せるからな。この討伐のことについて疑いはないな」

ギルド長はカエデの言葉を信じることにした

そして

「クラーケン討伐ギルドを代表してお礼を言わせてくれ。本当にありがとう」

ギルド長は深々と頭を下げた

「いえいえ!俺もこの国に用があったからですから!気にしないでください!」

エレボスはそういう

「ひとまず懸賞金とクラーケンの買取の金は後で持っていこう。これからどこに泊まる予定だ?」

「野宿」

「「は?!」」

エレボスの言葉に2人は目を点にした

「野宿って何でだ?!金ならあるだろ?」

カエデがそう言うと

「いや、宿の取り方とか知らないし」

エレボスはそうあっさりと返した

「、、、一応宿の紹介は出来るが。カエデ」

「この国にいる間は私の家に来い。刀を砥ぐのもあるんだ」

「え?良いのか?」

「むしろ野宿の方が困る、、、私の恥どころかサンモンジ家の恥になりかねない」

「そうか、、、ならお世話になります」

そう言ってエレボスは頭を下げた

「ええ」

「そういえばギルドへの登録ってしたのか?」

ギルド長がふとそう聞いてくる

「いえ。時間があればやろうかと思ってました」

エレボスがそう答えると

「だったら今作る。書類書くのも含めて10分で作れる。金を準備している間に」

そういう時ギルド長は紙とペンを机に置いた

「ありがとうございます、、、あの?」

「ん?」

「名前って本名じゃなくても良いですか?例えば苗字を、、、育ての母親にするとか」

エレボスが少しお願いするような目線でそういうと

「構わないぞ。名前を捨てたいってやつも結構居るからな」

ギルド長はそう笑顔で返した

「はーい」

そしてエレボスは紙に必要事項を書いていく

「はい。お願いします」

そして手渡した

「お、綺麗な字だな。この国は皇帝の意向で最低限の教育はされてるから皆字は書けるんだが綺麗かどうかは別だからな」

そんな事を言いながらギルド長は部屋の外に出ていった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る