エレボス(ベルの恩恵)VSフレデリカ(弱体化) 逃走 2

「そういえば、今まっすぐ東に向かっているがこのまま行くとところどころ町はあるがパリ港に着くな」

パリ港・・・エーテル王国の北東にある港でかなり大きな港で周囲には大きな町がある

(そこからなら陸路と海路があるから逃げれるな)

そんなことを考える後ろからは

「エレボス!!」

フレデリカが迫ってきていた

「ひっ!」

(ベルが足止めしたり躱してくれたりしてるから問題ないんだ!)

そう思うエレボスだがフレデリカの圧倒的な力を知っておりその片鱗を身を持って体験しているため震えが止まらなかった

「仮にパリ港まで行っても追跡されてたら逃げようがない、、、アーデン魔国に逃げる以外にフレデリカから逃げきるのは無理じゃないか?」

エレボスはこの状況を打開するすべは一切思いつかない

ただ走るだけしかできることはない 胸元のペンダントも悪魔相手ならまだしも聖騎士中の聖騎士であるフレデリカ相手ではその恩恵はエレボスを救うことはない

しかし

エレボスは1人ではない

世界に「人」と呼ばれる生物が生まれるより前から存在する大悪魔ベルが居るのである

ビュン

100回は超えたであろうベルの暴風回避 今までどおりであったそれは今までとは違った

ビュン

「え?」

「は?」

宙に浮かんだエレボスを風が後ろに今まで進んでいた東ではなく西に押したのである

さらにエレボスを導いていた鞘は西を指す

「なん、、、いや、信じる!」

エレボスはそれに数瞬困惑するが即座に反応して走り出す その先は燃え盛っているがエレボスはそれに意を止めない ただひたすらにベルを信じる




「何を考えてるの?!」

燃え盛る森へ走り出すエレボスを見て唖然とする

{なにしてんだ!追いかけるぞ}

「っ!」

ボルサリーノの声にフレデリカはすぐに動く

そしてエレボスとフレデリカは燃え盛り黒い煙が広がる森に入る

「なるほどね」

同時に森に入ったフレデリカはその狙いに気がついた

{煙でベルの姿が見えなくなってる}

{なるほどな。これ1本取られたな、、、こっちの手札を利用してる}

{でも甘いわね。エレボスに付与してる追跡術式で場所はまるわかりよ}

その言葉の通りフレデリカは先ほどと同じようにエレボスを捕まえようとする

「エレボス!いくら悪魔の策を使っても私からは逃げきれないわよ!」

そう叫んだその時だった

「え?」

フレデリカの顔が驚愕に染まった

{どうした?}

{追跡術式を解かれた}

{なっ?!}

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る