風
「確か、神聖術式は神セラフに信仰心を捧げてなお且つ神印っていうセラフ教の教祖だけが付与できる特殊な呪印魔法を持っている人間だけが使うことのできるっていう奴だよな?」
「ええ。三日月の金色の模様ですよ」
「へー!」
「あ!ちなみに間違っても女性に見せてなんて言っちゃダメですからね。あれは心臓がある場所に刻むので、、、」
「っ!おう」
フレデリカの忠告にエレボスは顔を赤くする
「そ、そういえば、神聖術式と悪魔術式が対になってるのか?それも精神術式と悪魔術式か?」
そして話を変えるようにそう聞くと
「精霊と悪魔が一応対ですね。でも、神聖魔法も対になりますし、悪魔と精霊の本来の力の差は悪魔が圧倒的なので。大罪悪魔は六大精霊6体全員でやっと倒せるレベルなので」
フレデリカは難しそうな顔をしてそう言う
「なるほど、、、というか、大罪の悪魔強すぎないか?」
「人間の欲がどれほど恐ろしいかを理解すれば納得できますよ」
「理解したくないな」
エレボスは乾いた笑いをする
「今何時です?」
「もうすぐ12時ですね」
「順調ですね。明日の朝には船が出せそうです」
「船?!」
いきなりの単語にエレボスはそう声を上げる
「比喩ですよ。本当に船に乗るわけではないです」
「どんな比喩だよ」
「結構しゃれたネタですよ。そういえばエーテル王国のさらに東にはヤマトっていう島国があるんですよ!」
「っ?!ヤマト!」
(日本もどきか?!!)
エレボスは目を輝かせてそう言う
「ど、どうしたんですか?」
「あっ!いや、コメを食ってみたいと思っていてな」
「なるほど。私はパンの方が好きですがディアは米が好きでしたね」
「ん?ディア?」
「あっ!すいません。言ってなかったですね。私の妹です」
「妹居たのか?!」
エレボスが目を見開いてそう言う
「ええ。やんちゃで男勝りですが可愛い妹ですよ」
「へー!あってみたいな。そうだ、いつか一緒にヤマトに行こうぜ。そこで米とか送ればいい。俺もマカロンにもらったこのペンダントのお返しを何か買いたかったしちょうどいい」
そう言ってエレボスはペンダントを手に握る
「、、、そうですね。一緒に行きましょうか」
「ああ。それにしてもこのペンダントなんかフレデリカにに合いそうだな。ちょっとつけてみてくれよ」
そう言ってエレボスは首からペンダントをはずした
その瞬間
ビュン!!!
「うぉ!」
「っ!いきなりなんですかこの強風」
突如とんでもない突風が二人を襲った そして
ビュン
「あっ!ペンダントが」
ペンダントが飛んで行ってしまった
バッ!
エレボスは荷台から飛び降りて手を伸ばす しかし届かずそのまま飛んで行ってしまった
「っ!フレデリカ!ここにいてくれ。取ってくる、、、エアリアル」
ビュン!
フレデリカのそう言ってエレボスは焦った様子でペンダントを追いかける
「ちょ!」
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