船出
1月後
「それでは行ってまいります」
夜、フレデリカは馬車を後ろにラオスとサーレにそう言った
「ああ。それにしても本当にこんな夜に行かないとダメなのか?」
ラオスが少し顔を顰めてそう聞くと
「日の出までに目的地に行きたいので、、、大丈夫です。夜の馬車の操縦は出来ますし、エレボス様を守りながらでも問題ありません。それにエレボス様自体もとても強いですから」
フレデリカは笑みを浮かべてそう返した
それを
「大丈夫よ。あなた。フレデリカがいるうえにエレボス自身も強いのだから」
サーレがそう援護する
「別に疑っている訳じゃないんだが、、、まー、エレボス、フレデリカの言うことをしっかりと聞くんだぞ」
「もうそんな子供じゃ無いです」
ラオスの言葉にエレボスは馬車の上からそう言う
「ふふ。楽しんできなさい」
「はい!」
「それでは明日の昼には帰りますので」
そうしてフレデリカとエレボスは屋敷を出ていくのであった
「それで?本当に着くまでどこに行くか教えたからないのか?」
坂を上る馬車の荷台からそうエレボスが言うと
「サプライズですから。必ず驚きますよ」
フレデリカは楽しそうにそう返す
「それにしても退屈では無いですか?」
「夜にこのあたりの森に入ったことは無いから大丈夫だ」
(本当は盗賊狩りに入りまくってるから暇なんだよな)
エレボスがそう考えていると
「夜盗を襲って積荷を奪っていることは知っていますからね」
「っ!」
フレデリカの口からそんな爆弾発言が飛び出た
「3年半前から悪魔契約で不具合がないか心配で夜に見回ったら闇魔法で分身を作って外に出ていたの見てたので。エクレアちゃんに貿易の初期費用として貸し出していたんでしょ。こないだも言いましたがあの子の立場から考えるにそれ以外であんないきなり大規模には出来ないでしょうから」
「、、、」
エレボスはダンマリだ
「それにしても闇魔法で収納までできるって便利ですよね」
「光魔法はなんか出来るのか?」
「そうですね。暇つぶしついでに話しますか。ついでに神聖術式についても」
「おー!楽しみ」
「例えば、今エレボス様が身につけているマカロンさんから貰った青い宝石のペンダントの宝石も神聖魔法が関わっているみたいですよ」
「そうなのか?!」
「ええ。悪魔契約していたら精霊術式と同じように神聖術式も使えませんからエレボス様は作れませんが悪魔術式を使えば出来ますよ。というかエリン様に作って渡していましたね」
そうフレデリカは笑みを浮かべた
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