今と未来と過去

エレボスの部屋

「さて」

「はい」

「何が起こったんだ?」

「わかりません。いえ、あの事象についてはわかります。問題はそれが起こることがおかしいんです」

エレボスといお祝いの準備が一通り終わったフレデリカは先ほどの事象について話す

「その事象って?」

「召喚した悪魔が術式にぶつかった時に元々契約していた悪魔が術式を破壊してそのまま召喚した悪魔を取り込んだんです。ただ、これをやるには王クラスの悪魔でもないと絶対に無理です。でも、エレボス様の契約時の状況とあの代償、後闇魔法やエレボス様の才能などである程度の悪魔からの興味を考えるとどう上振れても君主が限界です。なのであの事象の意味が分からなくて」

「なるほどな」

(転生者ってこともベルが知っているとなると、、、まさかベルは王クラスの)

エレボスはフレデリカの説明を聞いてベルが王クラスであるという可能性が頭に浮かんだ

そのことをエレボスが考えていると

「、、、すいません。私が守るって言っていながら」

フレデリカがそう顔を下げて言う

「は?いくらフレデリカがすごいからって神様じゃないんだ。できないことはあるよ」

しかしエレボスは笑みを浮かべてそう言う

「エレボス様、、、優しいですね」

「俺の教育係が優しいからな」

「っ!将来は女たらしになりそうですね」

「ハーレムとか興味ないよ。俺は相手は一人にするよ」

「そうですか」

そんな感じで二人が話していると、ふと

「ところで今度私と二人っきりで出かけませんか?」

フレデリカがそう提案した

「ああ。良いな!どこに行くんだ?」

「秘密です。でも、学園に行く前に行きたかったんですよ」

「そうか。楽しみにしてる」

「はい!」

そうして一緒に出掛ける約束をした二人の元に

「エレボス様。フレデリカ様。準備が整いました」

「わかったわ。エレボス様行きましょうか」

「ああ」

そうして二人は部屋を出るのであった







???

「ベルムート領に向けて聖騎士が2部隊も向かている?!」

{はい!}

「悪魔信仰がバレたの?」

{それがそこまで情報が出てないんです。恐らく指揮官級の中でも上位しか知らないのかと}

「なるほどね。ベルムート家はここ10年こそ交流が無いけどエーテル王国での我々の活動を支援してくれた、、、ベルゼを向かわせるわ。あと王司教も数人つける」

{俺も行きましょうか?}

「レビィちゃんは大丈夫。引き続きエモクロア共和国をお願い」

{了解しました。それでは}

ピッ

「それにしても2部隊も向かわせるって、、、何を?姉の方も同時に捕縛するとしても1部隊で十分。私達にこの段階で情報が漏れることを考えてる?」

(嫌な予感がするわね)

少女はそう考えながら外を見るのであった

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