異常事態と疑惑
「今のはベルの声?」
そうエレボスが呟いた瞬間
「な、なんだこれは?!」
フォラスが突然そう焦った声を上げた
「な、何が?!」
「どうされたのですか?!」
そのことに、周りのメイドやラオスが困惑する
「っ!」
(フレデリカの術式が効いてるんだ!そういえば、これの違和感どうしよう?自分にもわからないけど悪魔術式は使えると言えば一先ずなあなあにできるか)
そんなことを考えながらふとフレデリカの顔を見た
「え?」
フレデリカの顔は
困惑に染まっていた
「ど、どうなって?」
(術式は機能してる、、、でも壊れてってる。外からじゃなくて中から壊しに来てる)
「エレボス様!」
フレデリカはエレボスに駆け寄る
「おい!フレデリカ!」
それをラオスが止めようとするがフレデリカの方が早い しかし
グァァァラァァ!
「なっ?!」
エレボス自身からまっ黒な大きな一本の右手が現れ
ドカン!
フレデリカを弾き飛ばした
「ぐぅ!」
(何、、、あれ?)
フレデリカが混乱していると
「ぐわぁぁ!」
フォラスがその右手に捕まれエレボスの中に引きずり込まれていく
「「なっ!!」」
その光景に全員が唖然とした
「ギャァァァァ!」
そしてフォラスがエレボスに引きずり込まれたと同時に悪魔召喚の術式が消えた
「え、何?」
そしてエレボスは全てのおいて意味が分からなかった
「ふ、フレデリカ?何があったんだ?」
「わかり、、、いえ。恐らくエレボス様の隠された力にフォラス様が引き込まれたのでしょう。仮契約は出来てるかと。一度簡単なものをやってみてください」
「あ、ああ」
(フレデリカも何が起こったかわからないのに俺のために偽ってくれたのか)
{ベル、、、ベル}
エレボスはベルの話しかける だが
{、、、}
ベルは三年半経っても話しかけてきてくれなかった
ゾクッ
「ん?」
しかし三年半の間に一度も感じることのなかったベルの気配をほんの一瞬だけ感じた
「ベル」
「エレボス!悪魔術式使えるか?」
ラオスがそう言うと
「はい。はぁ!」
そう言うとエレボスは小規模な悪魔術式由来の魔力弾を制作した
「で、きてるな。イレギュラーはあったがどうに契約はできたようだ。よし、お祝いだ!フレデリカ用意を。さっきの件は不問にする」
「は、はい」
フレデリカは顔を暗くしてラオスの命令に従う
「皆行くわよ」
「「はい!」」
そうしてメイド達もフレデリカについて行き以上はあったが悪魔契約は終わるのであった
「さっきの一体何だったんだろ?」
メイドの一人が隣のメイドにそう言う
「何だったんだろ?エレボス様に悪魔が取り込まれたみたいだけど」
「もしかして私達に隠れて他の悪魔と契約してたんじゃ!」
「そ、そんなのいつに?」
「そうよ。エレボス様は一度もこの領地を離れてないのよ?」
「総裁のアクア様を取り込めるほどの悪魔召喚なんて森の中でやっても気が付くでしょ。王クラスレベルなら悪魔様によってはごまかせるかもしれないけどそのレベルの悪魔は無理でしょ」
「そうよね。一度もこの領地を離れてないエレボス様にそんな隙は無いよね」
「まー、良いじゃないの。私達はエレボス様が生まれてから一人も増減していないんだから。平和な証拠よ」
「、、、アクア。悪いわね」
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